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超芸術トマソン (ちくま文庫)

超芸術トマソン (ちくま文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 12


価格 : 945 円





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評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:12 1 2 3 次ページ
1.  とても良い アマゾン太郎さん 書き込み日: 2003年08月13日

新しい視点で笑う、という驚きと喜び

読んでおなかが痛くなるくらい笑えました。

ドジャースから高額で巨人に入ったはいいが、三振ばかりで「扇風機」とあだ名されたトマソン選手を「立派なボディはあるのに、世の中の役に立つ機能というものが無い。シュールな生きた芸術品であり、超芸術としか言いようが無い」とトマソン=超芸術と宣言し、役立たずなのにシュールで手厚く保護されている不動産付属物件を「トマソン体」と名づけて紹介・研究している本です。

トマソンのバットはグリップが手垢で汚れているのに、ボールが当るべき先端部は真っ白で、トマソン本人のみでなく、彼のバットもトマソン体であるとして絶賛しています。また、かように役立たずのトマソンを、高額の費用をかけて大切に保存している巨人軍の態度を「素晴らしいこ???」としています。

赤瀬川先生は、「トマソン体」は世の中の役に立っていないため、いつ撤去されるかわからない。従って、トマソン研究者=トマソニアンは、トマソン体の発見にいそしみ、発見し次第、映像などの手段で特質を保存し、他人に伝える努力をしなければならない、としています。

実際、この赤瀬川先生の危機感は、シーズン途中にもかかわらず巨人のトマソン選手が解雇された、とのニュースで現実のものとなります。

赤瀬川先生は「恐れていたことが起こった。超芸術の理念を体現している巨人のトマソン選手が、このたび撤去され、ゴミとしてアメリカに捨てられることになった。バットにボールが当てられないという、たったそれだけの理由で!」と巨人軍の態度を非難しています。

不動産付属物件!もそれぞれに絵的、由来的、また撮影のエピソード的にも興味深く、単なるギャグエッセイを超えた、街が時間軸でどう変化していくか、という点を考えさせられる、奥深さがあります。

お勧めです。



2.  とても良い さん 書き込み日: 2002年05月14日

トマソンというアイデアの発見

新しい視点を与えてくれる本にめぐりあえる機会はそう多くない。この本はそういった数少ない機会を提供してくれる本である。純粋階段にはじまり、無用の窓口、無用門へと続く流れは、新しい視点を詳細な観察からつくりあげていくプロセスと楽しみを非常にわかりやすい形で示してくれる。
その後に続く発見も驚きに満ちており、読者を飽きさせない。



3.  とても良い アマゾン三郎四郎さん 書き込み日: 2006年03月28日

1.20数年を経てわかること 2.文庫判と単行本の違い

この本の元になった赤瀬川原平の連載が白夜書房のウィークエンドスーパー、写真時代
で発表されてから24年ほどになるのだろうか。一時のブームにすぎないと思われた本書がこ
れほどのロングセラーになって刷数を重ねていると誰に想像できただろう。

 トマソン観測は路上観察に発展解消したようなアナウンスが出版元から成されている。
 ほんとうにそうだろうか。

 無名な人達が発見のおもしろさに突き動かされて、ある者は煙突に登りある者は休暇を
とって街を歩き回った。美しいだけで全く役に立たないものの為に。
そんな有り様が赤瀬川の筆を動かし、独特な(異様と言ってもいい)ダイナミズムがあふ
れた本になっている。
内需拡大→地上げバブル にさらされた東京の町のナマな記録も本書の切り離せないバッ
クグラウンドとして色を放っている。

 トマソンとは決して有名な先生達が頭でひねくり出した観念的な思いつき、平凡な物の
しゃれた見立てではなくて実在するものだったと20数年は証明しているのではないだろうか。
また美術・芸術とはなんなのかを美術を学び、志す人には問い直してくる青春の書でもあろう。
(さしづめ美術界のサリンジャー?)

なお単行本、白夜書房版は連載途中での出版のため文庫版
に入っている連載末期の内容は入っていない。写真も若干違いがある。
写真の印刷製版は文庫判がむしろ見やすい。
カバーデザインはどちらも平野甲賀。
本書の前に雑誌「ウィークエンドスーパー」などで連載していた「自宅でできるルポルタージュ」
をまとめたのが単行本「純文学の素」であってその連載途中でいきなり「というわけでトマソンである」
と唐突に始まったと記憶しています。



4.  とても良い 993改さん 書き込み日: 2002年12月01日

トマソンに歴史あり

今でこそ「トマソン」といえば社会的認知を受けた芸術(?)概念であるが、
それが誕生し、確固たる地位を占めていくまでを豊富な写真とともに紹介してあり読者もふむふむと追体験ができる。
トマソンはその後、路上観察学と発展していくわけであり、路上観察ファンであればその早期に読むべき入門書である。

などというごたくを並べましたが、ごたくを抜きにして、写真を見て、文章を読むだけで、楽しめる面白い本です。



5.  とても良い yukix24さん 書き込み日: 2003年02月28日

今蘇る『トマソン』〜赤瀬川節の真骨頂です!!

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