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価格 : 1,680 円
なぜ監査法人がライブドアを止められなかったのか、その真相を知ることができた。 筆者の方が自己防衛しているのではないか、と感じるような記載も若干はある。しかし筆者が公認会計士の資格を返上したうえで、自己の説明責任を果たすため真相を打ち明けていることを考えれば、本書の内容が筆者の目に映った真実なのであろうと信頼して読むことができる。 本書を通して、この事件が一部の馬鹿な人たちによる全く思慮を欠いた犯罪ではなく、誰もが陥る可能性のある問題であること、そしてマーケットで数字を取り扱うすべての人(経理やIRなどの担当者、CEOやCFOといったマネジメント、監査を担当する会計士、証券会社など)が、強い意志を持って、自らが同じ過ちを犯さないよう、細心の注意を払わなければならない問題であることを理解した。
会計監査の現場での実際のやり取り、など非常にリアルな場面が書かれており、臨場感が溢れていました。 また、会計監査の限界など会計監査の本質に迫る記載もあり他の本ではわからないことも記載されておりました。 総合的にも会計監査とライブドア、粉飾と会計監査、検事事件と会計監査など他のライブドア事件関係の本ではわからない観点から記載されている書籍です。一読する価値ありです。
捜査資料が公開されない限り、耳目を集めたライブドア(LD)事件の最も真実に近い貴重な情報を本書は提供していると思う。 LDの上場前から監査を担当してきた港陽監査法人に後から参加した会計士の著者は、LDは怪しいと疑って監査責任者になった。その時点は、LDと関係者が検挙される事由となった2004年9月期の決算より後だったが、著者は「責任を感じて」(或いは捜査協力の結果会計士仲間で居づらくなり?)会計士の資格を返上した。筆者は口実をつけて、見るはずではない資料を盗み見て、LDの粉飾の舞台装置だった投資事業組合群を怪しいと睨み、LDに迫って2005年7月(検挙の半年前)には組合群を解散させたという。 本書は財務専門家には大変興味深く、しかし門外漢でも理解力と好奇心に富む読者には、複雑なカラクリの全貌を把握することができる平易な解説になっており、また事件の背景を推し量れる情報源でもある。従来は経営者とアウンの呼吸でやっていくことが多かった監査人が、まかり間違えば逮捕されたり監査法人が潰れたりする新しい時代に、どうあるべきかをキチンと明示している。 著者は堀江氏について「純粋で真面目な若者」「カネにそれほど執着がない」「会計にうといと自称するが実は詳しい」と書いている。傾聴に値する。 著者の自己弁護が若干鼻に付かなくもない。しかし検挙されなかったが渦中には居た著者が、会計士を辞めたのは、悪事に加担したからでも怠慢だったからでもないよ、逆に正常化のために戦ったんだよ、と言い立てたくなる気持も判らない訳ではない。
購入してから3度ほど読み返しました。 堀江氏、宮内氏とのやりとり、監査法人内でのやりとり、葛藤がリアルに伝わってきて、著者の1年間の戦いがリアルに表現されてます。コンプライアンスの重要性を再認識しました。ベンチャー企業経営者はもちろん監査法人にお勤めの先生にもお読みいただきたいです。
2006年1月16日PM4時、テレビによる強制捜査の報道開始以来、ありとあらゆるマスメディア及びインターネット上のブログ・BBS等において「ライブドア事件とは何なのか」ということがそれこそ「一億総評論家」と化して様々な意見が出されてきた。 しかしながら、その意見のほとんどが、単なる「自分はこの事件についてこう思う。」あるいは「この事件の社会に与える影響」についてだけであり、「一体、ライブドアは何を行なっていたのか?」という肝心なことについては全て憶測に過ぎなかった。 まさしくこの本の著者はライブドア事件のほとんど全てに関わった人物の一人であり、「一体内部で何が起こっていたのか」を語ることのできる人間による回顧録と言える。私はこの書籍によって是まで憶測であった投資組合などによる粉飾決算がどのような経過によってなされたか知ることができた。特に著者と現在被告の立場にいるライブドア旧取締役陣とのやり取りの記述は迫真に満ちており、実際にはライブドアの粉飾というのは内部を見ることのできたプロの目には一目瞭然だったことがよくわかる。 但し、是は単なる憶測だが、著者と検察当局のやり取りが書かれた一節を読む限りにおいて、この事件において語ることの出来ない部分もあるのではないか、疑いを持たざるを得ないことも最後に付け加えておきたい。