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グローバル経済の現状と未来について考えさせられます。 |
このタイトルだから、“経済犯罪の本”という意識で読みはじめた。実際、「カシオ事件」「五菱会事件」「ライブドア事件」「スーパーK事件」等の国際経済犯罪について実に分かりやすく、しかも面白く描き出されている。そして、読了してみると、“グローバル化する経済”の現状をまざまざと見せつけられたという印象である。
「マネーはグローバルな金融市場を自由に行き来するが、それを管理するのは『国家』という地理的な枠組みでしかない」以上、その矛盾、“制度の穴”をついて、“節税しよう”…あるいはもっと積極的に“儲けよう”とする企業・個人が現れるのは裂けられない。そして、「自由な市場においては、需要がある限りサービスを提供する者が現れ」「国家の法制度は内側から蝕まれていく」…。
マネーのグローバル化、企業のグローバル化、犯罪のグローバル化…そうして行き着く先は、“個人のグローバル化”だという指摘は刺激的だ。個人個人が、自分の意思で国籍や居住地…つまり“納税先”を自由に選択するようになれば、国民国家も、それを前提に成立している国際社会の基盤は揺るがざるを得ない。その想像は、国家や民族を超越した国際テロリズムが跳梁する現実と、鮮やかにリンクするようにも見える。
☆「一審判決は出たけど、ライブドア事件って未だによく分からない」という方にもオススメ。これまで読んだ“粉飾のカラクリ”解説で、本書のものが一番よくわかりました。 |
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