普通 / 口コミ件数 : 6件
価格 : 756 円
言語学のみならずさまざまな分野で著しい影響力を及ぼしているチョムスキーの生成文法入門書。 冒頭部分は一連の町田氏の著作とかぶるところが多いが、本書は以前の著作に比べて比較的より踏み込んだ専門的な用語や考え方についてかかれており、以前のものからレベルを上げたい向きには薦められる。 また町田氏の考え方・書き方は比較的生成文法に対して距離を置いた、さめたものであることも付け加えておく。
生成文法の問題点がとてもよく整理されていて参考になりました。
この本は生成文法理論の変遷をよくフォローしていると思います。 ただ、変遷とはどこかに問題があり理論が変化していったということであり、 その点で批判的な記述が多いのですが、著者は一貫して淡々とした語り口で 問題点を述べています。 生成文法の変遷の歴史を述べる中で生成文法理論の大まかな構造が理解できる、 と同時に生成文法の問題点が次々と浮かび上がってくるというのがこの本の特徴で、 その意味ではまさに入門書としては適していると思います。 ただし、初学者がこの本を読み終えたときには生成文法理論に抱いていた期待が かなり減じられることになるかと思います。 とかく熱心な支持者が多いとされる生成文法の入門書としてはこのような著書の方が 良いのかも知れません。
言語学、チョムスキーの生成文法について"入門"となっていますが、あまり体系的に書かれておらず むしろ著者の意見がだらだらと書き綴られているような印象を受けました。 著者の意見そのものは、もっともであり同感なのですが、 1つ1つの章立てをしっかりしポイントをつかめるような構成であれば なおよかったのではないかと思います。 新書ですし、電車の中でさらっと読むにはよいかもしれませんが、 これから言語学をきちんと学んでいきたいという方にはこの書籍はあまりお勧めしません。
著者である町田先生は生成文法がご専門ではありません。 テレビでよく見るからといって、専門家でない方の本を安易に選ぶのは どうかと思います。専門家でない方が書いた、 生成文法入門風の本の中身がどういうものになっているかと言うと、 『チョムスキー入門』のはずが、著者の持論展開に終始しています。 また、生成文法は常に変化改良されている理論体系なので、 専門外の方が解説できるほど簡単ではありません。 大昔の原理原則や正確でない的外れな説明や批判ばかりで、 生成文法を正しく理解できるとは思えません。 この内容で『チョムスキー入門』とは驚きました。 もし本当に生成文法やチョムスキーの言語理論に興味があるならば 専門家の本を読むべきです。中でも入門としては次のものがお勧めです。 生成文法の基礎と他の言語研究の関連分野とがどう関わるのかをざっくり理解したいなら 『言語研究入門―生成文法を学ぶために』 大津由起雄、今西典子、池内正幸、水光雅則 生成文法の理論の変遷や理論背景、目指しているものを理解したいなら 『生成文法の考え方』北川善久、上山あゆみ 『生成文法の企て』著:ノームチョムスキー、訳:福井直樹、辻子美保子 『自然科学としての言語学―生成文法とは何か』福井直樹 具体的な言語現象と用語を結びつけて理解したいなら 『生成文法の新展開―ミニマリストプログラム』中村捷 『生成文法用語辞典―チョムスキー理論の最新情報』安藤貞雄