とても良い / 口コミ件数 : 2件
価格 : 998 円
須賀敦子の文章は癖になる。たまたま「本に読まれて」を手に取る機会があって、その文章の美しさに惚れ込んでしまった。その文業が、すでに文庫版全集になっているとは……。 デビュー作「ミラノ 霧の風景」と第二作「コルシア書店の仲間たち」が1冊になって、単行本未収録の「旅のあいまに」も入っていて、お買い得。 これから須賀敦子を買って読もうという人は、当然、この本から手にすべきです。
この感じを何と言えばいいか分からないけど、人はやっぱり人が好きで、しかたないのだろうという感じがする。 須賀敦子さんはたぶん、いわゆるバイタリティあふれる吸引力のある女性ではないのだろう。 しっかり、常に誠実で、表面だけじゃなくしっかり人の話に耳を傾け、真摯に素直に人に対面する人だ。 でなければ、こんなエッセイは書けるはずがない。おとなしげだけど、ものすごく誠実で愛に溢れた人、なかなかいそうでいない。 イタリアの希有な人々との希有な蜜月の物語だが、須賀さんという人間も相当希有だ。 自分の人生に迷ったら、思い出すことが誰にでもあるだろうけど、私はこのエッセイとその著者を思い出すだろう。