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5. とても良い |
さつまいものニョッキさん |
書き込み日: 2004年09月28日 |
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大変な良書、しかしまだその奥には |
本書は、太平洋戦争中、新任の情報参謀として大本営に赴任し、過去の蓄積が何もない中でアメリカ担当の情報参謀として大本営及びフィリピン戦線で次々とアメリカの「次の一手」を読み当て「マッカーサー参謀」とあだ名された元陸軍軍人がその頃のことを当時のメモをもとに振り返って記述した書である。 本書においては、いくつか警句的に気の利いた文章が記されており、これが情報の本質であるかのように考える読者も多かろうと思う。しかしながら私思うに、これは著者の言うところの「しぐさ」「枝葉末節」であって、本質の一片の現れに過ぎない。著者の論ずるところ、情報は、これを用いて判断する人の認識に大きく依存するし、また情報は、これを分析する人の迷いと洞察によって飲みその深奥を現すものであって自らの視野にあった形でしか立ち現れぬものである。仮に情報の重要性に気づいたとしても、その感想が「スパイを出すことが何より肝要」「知識を集めれば何でもわかる」というような態度であるとすれば、それはやはり戦前の大本営作戦課の態度を越えるものではないし、むしろこれは本書の著者が批判してやまない、大本営作戦課的な、情報に疎い態度であるといえるのではないか。 本書が批判する大本営作戦課のごとき態度について、さらに深い思索を試みたい方には、山本七平著「日本はなぜ敗れるのか」、戸部良一ほか「失敗の本質」を併読することをお勧めする(逆に言えば、本書はこれらの書と対抗しうる良書であるということである。)。本書は日本的組織の情報(及びその活用)に対する感度に関し思いを致すときに深い示唆を与える良書であるのは間違いないが、著者の立場、またその経験から一定の限界があるのも確かであり、上記の2冊と合わせることで、さらに奥深いものが見えてくるのではないかと思われる。 |
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