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坂の上の雲〈5〉 (文春文庫)

坂の上の雲〈5〉 (文春文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 14


価格 : 670 円





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口コミ件数:14 1 2 3 次ページ
1.  とても良い 熱血バンカーさん 書き込み日: 2005年08月17日

旅順陥落

旅順での乃木司令部の余りのまずさに、ついに別の場所で開戦の指揮をとっていた児玉が、旅順の指揮に乗り出す。

簡単なことに見えるが、軍の内部でそのトップが交代するということはとんでもないことというのが常識であった。何も、官僚的な組織論から出た考えではなく、兵士の士気等戦争には欠かせない重要なものがそれにより失われるということが現実によくあったのだろう。

しかし、それを児玉は見事に、組織を崩壊させることなくやってのけた。しかも、その後すぐに203高地(旅順攻略のポイントとされた場所)を陥落させる。方法はいたって単純で、分散していた兵力をこの1点に集中させたのである。

逆に言えば乃木司令部、特に無能であると著者の切り捨てられた参謀伊地知はこんな当たり前のことをかたくなにやらなかった。

児玉の活躍はまさに痛快であった。歴史的には表面に出てくることのないこの大活躍を著者は見事に描写してくれた。素晴らしいことだと思う。



2.  とても良い うどん屋のキーオさん 書き込み日: 2001年05月31日

爾霊山

旅順攻略戦のくだりは、涙なくしては読めない。。。 消耗品として要塞に消えていく兵たち。可憐なまでの従順さ。色んな意味で泣けてくる。指導者を愚かと言ってしまえば簡単だが、そういう立場にたたざるを得なかったことを思えば、これまた、哀れともなんとも複雑な気持ち。このあとの時代を思えばなおさら。



3.  とても良い さん 書き込み日: 2004年06月19日

二百三高地

今まであまり日本の歴史に興味が無かったが司馬作品に出会え、この第5巻を読みすっかり虜になってしまった。事実は人をこんなにも引き付けるものか?と。
やっと落ちた旅順・二百三高地・・・地名は聞いたことはあったがここが激戦地で多くの同胞の流血があったことはこの本で初めて知った。

なんとも痛ましい限りである。8年前から当地は外国人にも観光が許可され訪れる事が可能になったそうだ。
時期を同じくちょうどNHKの歴史が動いたでも取り上げており、今年が日露戦争丸100年で色々な観点から見直し、考える節目の年と言っていいだろう。

これから読み進めるうちに出てくるバルチック艦隊との激戦等まだまだ目が離せない。全部読み終えた後自分はどういう感想を持つのか、とても楽しみである。また読んだ事の無い人にも是非お勧めしたい本である。



4.  とても良い poppoppoさん 書き込み日: 2005年03月11日

痛快

児玉源太郎が旅順戦線に下り、司令部を一喝。二百三高地があっけなく落ち、それまでの大量の戦死者はなんだったのかと、つい恨み言のひとつも言いたくなりますが、まさにレビュアーのレグルスさんのおっしゃる通り、ストレス解消になる痛快さです。
そんな児玉も、黒溝台の戦いでは先入観に固って戦闘準備を怠ると言う愚を犯します。戦史には教訓が多いものですが、この場面では、この天才をもってしても勝利に奢ればその眼が曇る、ということでしょうか。
ところで、「二〇三」と発音の似た「爾霊山」は以前現地を訪問したときに知り、なるほど素敵な地名だと感心していたのですが、地元ガイドの説明を聞いて、てっきり元々あった地名かと誤解していました。乃木大将の発案とは…驚きました。



5.  とても良い ウツミトオルさん 書き込み日: 2004年06月27日

軍人って。

戦争のど真中です。
「戦略に、攻略が入ってはいけない」
「人の頭に立つにつれ、自分を空しくする訓練を身につけはじめ、頭の先
から足の先まで、ボウヨウたる風格を作り上げてしまった人物である。」
「やつら日本人は機械人形である証拠に、同じ動作を繰り返して殺されに
来ている」

「諸君はきのうの専門家であるかもしれん。しかしあすの専門家ではない

「いくさは何分の一秒で走りすぎる機微をとらえて、こっちへ引き寄せる
仕事だ。それはどうも智恵ではなく気合だ」
「人間が、個々の自由意思にまかせられたならば決してこうはあらなかっ
たであろうこの忍耐と勇猛の行動を国家の命令であるというだけでおこな

いつつあるのである」
「兵士というのは、ただ命令されるだけの可憐な集団だが、受身の立場で
あるだけ指揮者がどの程度の質のものかを見ぬく嗅覚は動物本能のように
持っている。」
「人間というものが、本来、国家もしくはその類似機関から義務付けられ
ることなしに武器をとって殺し合うということに向いていないことを証拠
立てるものであろう」

「軍人というのは齢をとれば左官から将官になってゆき、外観はひどく偉
そうに見えるものだが、その精神力はときとして階級の上昇とともに退行
することが多いという不思議な職業である。」



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