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打ちのめされるようなすごい本

打ちのめされるようなすごい本

とても良い / 口コミ件数 : 16


価格 : 2,400 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:16 1 2 3 4 次ページ
1.  とても良い 野火止林太郎さん 書き込み日: 2006年10月16日

最高の読み手、最強の書き手

ロシア語通訳の第一人者にして、大傑作小説『オリガ・モリソヴナの反語法』、最高のノンフィクション『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』、大爆笑エッセイ『ロシアは今日も荒れ模様』などの書き手、米原万里が06年5月に亡くなった。本書は米原の遺作ということになるのだろうか。
とにかく書評家としても鹿島茂や山内昌之に比肩する最強・最高の手練である。95年から05年までの全書評を収めた本書は、誠に嬉しい贈り物のようなものだ。
取り上げられた本は全部読みたくなる。そして、1冊の本についての文章からこちらの思考が促されるのだ。なんという強靭でしなやかな文章であることか。これでしばらくは本書に紹介された数々の書物を買いまくることになるであろう。読書界は、この人をもって最高の導き手としてきたのである。
それにしても、あまりに早い逝去は痛恨の極みだ。合掌。



2.  とても良い るるやま・かおるさん 書き込み日: 2007年03月21日

本好きの人はぜひご一読を

TV「ブロードキャスター」で見て、見た目もしゃべり方も濃い人だなーと思っていたのだが、エッセイを読んで好きになった。知性も知識欲も生き方も動物の可愛がり方も濃い人で、早世されたことが本当に残念だ。会ったことのない人に対してリアルに悲しむ自分に驚いている。
とにかく圧倒的なエネルギーで本の世界を渉猟し、その感想、批評を綴った文章を集めたのが本書で、書評を読むことには、読みたい本、読むべき本を探すという楽しみがあるが、まずその点で実に優れた内容をもっている。本書を読み終えたのち、読みたい本が数十冊にもなって、楽しみな一方、どれから読むべきか悩む。
1つだけ欠点をあげると、米原さんはあまりの本好きなので、のめり込みも強く、ちょっと褒めすぎじゃないかと思えるものがある。
タイトルの「打ちのめされるようなすごい本」も1冊特定されるのだが、それは本書を手にとってからのお楽しみ。
読書日記は亡くなる直前まで書かれている。最後の本が死因となったガンの治療に関するものであることが本当につらい。うまくまとまらないけど、本好きはぜひご一読を。本全体から米原さんのパワーが溢れている。



3.  とても良い 人形美々寿さん 書き込み日: 2007年03月05日

下世話なシモネタ話がもうきけないとおもうと、(T_T)

巻末のイロハ順になった書名・著者名一覧がものがたる、量質ともに「打ちのめされる」
幅と奥行きである。『ブルマーの社会史』は著者の面目躍如、こんな本があったのかと
またもや打ちのめされる。

がん治療について、数値データをもとにくいさがると、いとも簡単に"当方の治療方針に
異議を唱える方はもうこなくて結構”と治療費を返金して(?)なにもなかったことにされたというはなし、実話だと思うと、市井のイチ凡人はノコノコ病院に行かないほうがよさそうかとおもってしまう、本気で。わが身をのっとってくれ、すきなように、とすでに捨て鉢なのは同年代のせい?

書評対象は新進作家の小説あり(一例 恩田陸、姫野カオルコ)、ノンフィクション(当然ながら
ロシア関係豊富)ありで本当に多彩。子どもにも読ませたいと
思う本も紹介されている。例えば澤地久枝の『昭和史のおんな』(179頁)。なぜこの本がいいのか
という背景説明にとても説得力があり、見事。むだな修飾語や持ってまわった言い方がないぶん、
言葉でいわれた日には、たちうちできない日本男児ばかりだったのかなぁ。
なくなる前に一度浮いた話を聞きたかった。心根は本当にやさしくて、しかも超聡明。ただただ残念。



4.  とても良い lifeさん 書き込み日: 2006年11月20日

最初で最後の書評集

タイトルは大風呂敷でワクワクする筈ですがこれで遺稿となれば言葉も出ません。
最初から読み進めてもいいし気紛れに捲ったページから読んでもいい。
一気に読むより毎日少しずつ読む方がいい。通勤時でも休み時間でも寝しなでもいいけれどこの本を読むために時間を割きたい。
最初で最後の書評集は闘病記が収められています。いつもの彼女であるし、そうでないような気がしてしまうのは読み手のせいだけではないはずです。



5.  とても良い 酔狸さん 書き込み日: 2007年01月07日

もっと生きていて欲しかった

 2006/5に癌で他界した米原万里の書評集。週刊文春に連載されていた「私の読書日記」を完全収録している。
 特に印象に残るのが「私の読書日記」の最終三回に連載された癌闘病日記。様々ながん治療に対する冷徹な批評、分析を行ないながらも、著者の生きたいという強い願いが行間からひしひしと滲み出てくる様に感涙。



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