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新訳 君主論 (中公文庫BIBLIO)

新訳 君主論 (中公文庫BIBLIO)

とても良い / 口コミ件数 : 17


価格 : 820 円





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1.  とても良い FreshAirさん 書き込み日: 2007年10月19日

カトリック教会に禁書として扱われた叡智に触れて見ませんか?

「世の大多数の人間は、財産や名誉さえ奪われなければ、けっこう満足して暮らしてゆくものである」「総じて人間は、手にとって触れるよりも、目で見たことだけで判断してしまう」「人間はもって生まれた性質に傾いて、そこから離れられない」。

約500年前に書かれながら、カトリック教会の怒りを買い、一時禁書として扱われ、19世紀にようやくまともに読まれるようになってきた歴史的な名著である。無理もない。「運命は女神だから、彼女を征服しようとすれば、打ちのめし、突き飛ばす必要がある」「領土欲というのは、きわめて自然な当たり前の欲求である」などと平気で書いてある。

時代の変化によって社会的な記述に関しては簡単には適用できない部分もある。ただ、よく見れば、人間の本質は時代が変わっても何も変わっていないことに改めて気づかされる。

その一方で、マキャベリ式の君主論は、なかなか活動的だ。どっちつかずの態度は強く戒め、変化する時勢に自分を一致させ、「大事業はすべて、けちと見られる人物の手によってしか成し遂げられていない」として備えを奨励して、挙句の果てに戦争をやれ、とけしかける。

不愉快な名言も多いのに、ある種痛快な読後感も残るのは、あまりにもはっきり人間の本質を言い当てている点と、世や人のバカらしさを指摘しながらもそれを軽蔑せず、前向きなエネルギーに向けようとする意図がにじんでいる点だろう。時代を超えて一読の価値がある。

解説や訳注が丁寧で、文庫サイズで場所もとらず、1,000円未満で買えるのもありがたい。



2.  とても良い くにたち蟄居日記さん 書き込み日: 2005年11月12日

苦味が美味しく感じられる頃

 中国や日本の古典は 経営者にもよく引用される。「孫子」「五輪書」「論語」「日暮硯」等 いくらでも例は挙げられる。西洋の古典は 余りビジネス雑誌に出てくる事も無い。その中で 本書は健闘している。

 マキャべりというと 元来悪いイメージが付きまとってきたのも日本である。性悪説に基づいた冷徹な「嘘つき」というようなイメージかと思う。小生もご多分に漏れず そんな先入観で一読した。

 とんでもない。マキャべりは「人間とはどういう動物か」を語っているに過ぎない。

 彼には「人間の善悪」というものは無い。善い悪いは抜きにして ただ 「人間とはそういうものだ」という彼なりの冷静な分析を披露しているに過ぎない。その意味では科学者が実験の結果を報告しているだけと同じだ。但し そこに分析されている人間の姿が 我々にとって 時には辛辣であることが 科学者マキャべり自身の評判を悪くしている。マキャベリにしたら迷惑な話だ。

「いかなる手段も 結果さえよければ必ず正当化される」
「人は恐れている人より 愛情をかけてくれる人を容赦なく傷つける」
 
 こんな言葉を否定することは難しい。吉田兼好が読んだら大声で笑って同意したに違い無い。

 「辛いのは中傷でなく真実である」とは 誰の言葉だったか忘れた。 マキャべりへの毀誉褒貶の原因は 彼の本に含まれている 苦い真実である。そんな「苦味」が美味しいのは 小生も中年だからだろうか。
 



3.  とても良い 狂夫さん 書き込み日: 2002年08月28日

人間性の洞察に優れた書

マキアヴェリというと、すぐ頭に思い浮かぶ言葉は、「マキアヴェリズム」ではないだろうか。したがって本書が彼の主著のひとつであるからには、何かとんでもないことが書かれているに違いないと思っている方もおられることだろう。しかし、一度そのような偏見を捨てて、『君主論』そのものを読んでいただきたい。現実を直視すれば、至極まっとうな記述で満ちていることに気付かれるだろう。この人間性に対する認識の冷徹さは只者ではない。人間と政治を理解したいと思っている人には必読の書であろう。



4.  とても良い 読書猿さん 書き込み日: 2004年09月04日

欲望とは何か、欲望に何が出来て、また何をしてしまうのか

 確か「プレイボーイ」誌のインタビューか何かで、出所したばかりのマイク・タイソンが言っていた。おおざっぱな記憶によれば、ざっとこんな感じだ。

「刑務所では読み書きと数を数えることを学んだ。それまでは、自分のファイトマネーがいくらかすら、知らなかったんだ。読むことを学んで、マキャベリを読んだ。みんな、彼のことを昔のイタリアの学者かなんかだと思っているけど、彼は欲望とは何か、欲望に何が出来て、また何をしてしまうのか、について語ったんだ。だからこれは、おれたちの本だよ」

 「マキャベリズム」と呼ばれるものに由来する偏見に根ざした彼への悪評を払拭し、「真実のマキャベリ」を回復させようというのが、真面目なマキャベリ学者がずっと取り組んでいる仕事だが(そして名誉回復というのはいつも、面倒くさく時間ばかりがかかる仕事だとしても、大切な仕事ではあるのだが)、この字も読めなかったボクサーのようには、だれもこんなに正しくマキャベリを読んでこなかった。



5.  とても良い あいとるいさん 書き込み日: 2006年02月14日

うんうん

私は以前まではこの種類の考えには肌さむい感覚がありましたし

多少理解しがたい感もありましたが、多勢のリーダーを経てさと

りました。

こうならざるを得ないんです。

現実的にこれが一番ベストに運びました。

人の主観なんてよほど強い信条が慣習がないと一致しません。

なにも少数派を弾圧しろという意味ではなく、少数の多少の

犠牲と多数の最低限の満足を選ぶのに迷った時にこの本を

参考にしてほしいのです。

とっても残忍な雰囲気もありますが事実この方が平和だったりします。

お読み物としても面白い。

熱中しましたし、訳がわかりやすい。

中庸思想が悪いというより、こちらの方がより現実的で、

よりただしいと思います。



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