とても良い / 口コミ件数 : 14件
価格 : 2,520 円
リーマン予想をめぐる今日までの流れが良くわかる一冊です。多くの数学者の業績や失敗が綴られているので、とても勉強になりました。 そして何より、表現が音楽になぞられていることが美しいです。これなら数学に普段親しんでいない方にも、数学の美を感じることが出来ると思います。 ぜひとも多くの方に読んでいただきたい一冊です!
この本は「博士の愛した数式」の著者である小川洋子さんが推薦文を書かれていたのと、私も好きな「素数」というタイトルに惹かれ、ついつい買ってしまいました。が、決してそれに違わぬ内容であると思います。 数学をかじったことのある方ならお分かりのとおり、素数って規則性の見えないように見える不思議な世界。そんな素数に魅せられた数学者たちの織り成す物語が、”音楽”になぞらえて展開されていきます。 数式は最小限にとどめられていて、リーマン予想の概略を捉えるには、いい入門書と言ってもいいでしょうし、それよりも広く数学の世界への入門書としてもお勧めできます。この本にもっと早く出会っていたら、もうちょっと純粋数学に興味を持っていたかもしれないな、と思わせてくれる一冊です。
この本の全般の内容からは枝葉末節なのかもしれないが、ニュートンとライプニッツの微積分成立に関する争いについて、著者がちらりと語ったP.179からP.180の意見はとても参考になった。数学者の意見としてこういう見解は貴重だと思う。哲学と数学の境界領域を理解できる数学者または哲学者は世界中でも意外に少ないということなのだろう。またイギリスの数学界がリーマンの革命に乗り遅れたという著者の意見にも、知らないのは私だけだったのかもしれないが、なるほどとうなずけたものがあった。これに加えてないものねだりかもしれないが、ブルバキの活動の意味なども詳しくあればもっとよかったのかもしれない。でもそれは素数とは関係ないのかな?ところで、話はとびきり飛躍するが、一時、素数とフェルメールの絵画について追及したことがある。素数ゼミ(蝉)の繁殖数についてだった。この研究は挫折したが、フェルメールと数学(というよりは、形而上学か記号論=漢字論ではあるが)の関係を知りたかったら、「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著という本を読むことをお薦めする。フェルメールと数学をつなぐ糸口がみつかるかもしれない。キーワードはホイヘンスという天文・物理学者にある。
海の広さや深さは分からないのに、浜辺に座って沖をみながら、波が押し寄せては引いていくときの砂が流れて小さな水泡が弾けるような音を聞いているような感じ、気持ちよくって読むのを止められない。 いいの分からなくっても気持ちいいんだからさ。
サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」をわくわくしながら読み、「暗号解読」を読んで、映画「エニグマ」にドキドキ。ペーパーバックの「ビッグバン」をよんでいる最中に出くわした本書。「フェルマー」の感動が甦ります。数学に敬意を、そして美しさを感じることができ、もういちど数学の勉強をしてみたくなりました。学生時代、ぜんぜんダメと思っていた数学。それでも、学習参考書を買ってきました。計算できなくっても、何を言っているのか分からなくっても、数学が伝えようとしていることが「見慣れたものを新しい言葉で表現してみると別のものがみえてくることがある」という本書のメッセージに励まされ、あわせて読み進めています。音楽を美しいと感じ、絵画から美しさとメッセージを感じ取る感性がごく自然なことだと理解でき、そして数学の美しさを発見できたことは、「フェルマー」以上の贈り物かと思います。