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「アメリカ」が語るノンフィクション・ストーリーにして、「アメリカの一庶民」が語るノンフィクション短編集 |
それぞれのストーリーは共通のテーマに沿って分類、層立てされている。動物にまつわるものから始まり、家族、戦争、愛、そして死にまで至る内容は、それぞれのストーリーを仕上げた個人は別人ではあれ、人生において起こりうるであろう様々なイベントを追体験するかのように構成されている。
その長さは見開きで2、4ページ分くらいのものがほとんど。まれに長いものもあれば1ページだけの短いものもある。美談の類の、いわゆる「良い話」もあれば、気まずい話題、惨めな話もある。喜劇もあればエッセイもあると、非常にバリエーションに飛んでいる。
また、それはアメリカ人、その全体としての代表や政府機関としての声、精神ではなく、アメリカ人自身の声、精神としても受け取れるものなのかもしれない。そしてそれは、Web2.0的文化で解釈するならば、当人達は決してそれを意識しているわけではないのだろうけれども、アメリカ人、もしくはその精神性に対する自分探しと解釈できるのかもしれない。
1冊で2通りの楽しみ方ができる非常に稀有な本と言える。 |
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