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2. 普通 |
さるたなさん |
書き込み日: 2004年01月29日 |
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良質 |
この人の『ルール』を読んだ時の衝撃は忘れられない。「戦争」という重い題材を、安易な出来合いの言葉で語るのではなく、痛いほど真正面からの問いを重ねながら丁寧に綴っていることに、同じ70年代生まれとして感銘を受けた。 この『接近』で3作目となる“戦争もの”だが、端正な筆致は変わっておらず、内容構成も練られている。ただ、白沢の突然の態度の変化に十分な理由が示されていないなど、人物描写が淡白で、(前作などと比べて)やや物足りなさを感じた。個人的には、この白沢の変貌ぶりに「軍=悪」という公式が前提として隠されているようで、そのような前提が主人公の思惟が進むにつれ覆されるのを古処作品の醍醐味として受け取っている側としては、もっと書き込んでほしかったという思いがある。尤もこの本の力点はタイトル通り、本来出会うはずのなかった者たちの「接近」にあるのだから、それは本筋からは外れた感想なのだろう。 以上の理由から、佳作とは思うものの3作中での私的順位は『ルール』→『分岐点』→本作『接近』。そろそろまた野上・朝霞ものを読みたい。 |
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