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全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)

全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 11


価格 : 820 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:11 1 2 3 次ページ
1.  とても良い さん 書き込み日: 2001年02月25日

方言に自信が持てない人へ (方言は宝物です)

私は東京生まれですが学生時代京都で過ごしました。 その際、アホという言葉に強く心を惹かれました。 この本は「アホ・バカ」を中心にして「つまらない言葉」が京のはやり言葉として、全国に広がっていく過程を丹念に描かれている。

言語学者でもない民放のプロデューサーが素人なりに方言分布の調査と分析を基に、はやり言葉の忘れられていった偉大な歴史のあったこと、豊かな話しことばの世界がこの日本で育まれ続けてきたのだという事実には深い感銘を受けました。 是非読んでみてください。



2.  とても良い シマメイさん 書き込み日: 2005年01月24日

これこそ知的エンタティナメント!

探偵ナイトスクープという関西の長寿番組での、視聴者のちょっとした疑問。「バカとアホの区分ってどこからなの??」
それがここまで深遠な「日本語の言葉の分布と多様性」を知らしめることになろうとは!
初めてこの本を読んだときは、興奮して眠れませんでした。とにかく途中から、もう先が読みたくて読みたくて一気に読み続けてしまいます。
ある意味ミステリ。ある意味サイエンス。そしてエンタティナメント!
最終的に質問を受け付けていた教授から、学会で発表しませんか、とまで言われることになるという、その企画のころがり具合もおもしろいですし、さまざまな事実を膨大なデータから推測し、推理し、実証する、という学問の方法についても知ることが出来る本です。
一冊で何度もおいしいし、どんな本としても読める。その上、人様に薀蓄を垂れることも出来る。
関東から出たことがなく、関西に文化的劣等感を抱いている身としては、いろいろ目から鱗な内容でした。なぜか沖縄と東北に行きたくなります(笑)。



3.  とても良い 白頭さん 書き込み日: 2004年10月31日

この本はズバリ「笑える柳田國男」だ!是非、読むべし!

数年前によんだのですが、実に面白かった!
以来、人に「何か面白いノンフィクションない?」と聞かれたときに
薦める本の一つになっています。先のレビューも書かれておられるよ
うに、モチーフは「アホとバカの方言の境界線を調べる」というもの
なのですが、その結果たるや実に深いものを含んでいたのです。
あまりの面白さにちゃんとした学会で報告するハメになるのですから、
単なるオチャラケ本ではありません。これぞ、エンターテイメントと
いえるのではないかと思います。よみ終える頃には、必ず柳田國男の
『蝸牛考』が読みたくなる筈です。勉強ってこんな風にあるべきだよ
なあ、これぞ知の快楽だよなあ、そう思える楽しい本です。



4.  とても良い クッシー***さん 書き込み日: 2003年01月06日

学問とはかくあるべき

バラエティ番組のコネタがきっかけで、学会発表するまでの論文を製作してしまった松本プロデューサー。

半端な調査で上岡を怒らせた北野誠、番組に出てくる様々な謎を探求し、そして一つのものをつくりあげる。

やらされるからじゃなく、知りたいから追求できる。その労力は只者ではない。

学術書としてマップ、その経過をなぞることができることが出来る秀逸の一冊です。



5.  とても良い 凱晴さん 書き込み日: 2008年11月24日

琴線に触れた

『全国アホ・バカ分布考』はいろんな人の琴線に触れそうな分析だ。

テレビの視聴者は言うに及ばず。

研究者としては、素人とも言える人物を賞賛せざるを得ない事実に地団駄を踏みたくなるだろうし、特に、研究費に四苦八苦している研究者としては、何の公的助成も受けずに楽しそうに研究を成立させたことにはジェラシーさえ感じるのではないか。

また、方言に劣等感を抱いていた地方の人々も溜飲を下げることができる。特に、琉球の『フリムン』の語源に関しては、著者の執念にこの方言に対する『愛』を感じるし、これまでの諸説を論理的に覆すくだりは爽快感すら覚える。

随分前に読んだ『砂の器』についても本書を読んで合点できた。もし読んでいたら柳田國男だけではなく、松本清張の琴線にも触れたかもしれないというのは誉めすぎだろうか?

アホやバカの語源については、現段階では学者に太鼓判を押されたとしてもロマンチックな推測の域を出ていないのかもしれないが、『アホとバカの境はどこか』という日常会話レベルの疑問をここまで追及した姿勢は色々な角度から評価されるべきである。



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