とても良い / 口コミ件数 : 105件
価格 : 420 円
無邪気で残酷な好奇心から始まった出会いが、1つの幸せと、大きな悲しみに帰結し、夏の光にさらされた少年時代が終わる。 本のページ数が残り少なくなり、物語の終わりが近づいてきて、この魅力的な登場人物たちとの別れが非常に残念に思えてきた。そしてラスト。通勤途中の地下鉄で、僕は涙をこらえるのにとても苦労した。
とても悲しく、だけど満たされた気持ち。 さあ、もう一度、最初から読もうか!
テレビですすめられていて、なんだかすごく良さそう〜と思いすぐに買って読みました。本当に感動して泣きました。こんな経験したことないけど、夏休みにこんなことが自分の身にも起こりそう・・・と思える、なんか懐かしい気分にさせてくれます。夏になったらまた読みたいと思うような作品。泣ける!
読み終わった後は、「悲しい」よりも「あたたかい」だった。 この本を読んでたくさん泣いたのに、 読み終わったら「ああ。いい本だなあ」って。 心があたたかくなった。 読み終わるのに何時間もかからなかった。 目をこの文章から離したくなかった。 いや、正確には「離せなかった」かもしれない。 この本から目を離している時間が勿体無くて、一気に読んだ。 文章中の『もしおじいさんだったら』こう考えることは、 「おじいさんを忘れないこと」「おじいさんと心の中で共に生きていること」につながるのではないだろうか。 児童文学とは思えなかった。 子供だけでなく、幅広い世代に読んでもらいたい。 そして、いつまでも忘れないでいてほしい。そう思った。
小学6年生の少年が3人。 ひとりは聡明でひとりは眼鏡をかけたひねくれっ子でひとりはおでぶ。 ライバルに意地悪な男の子たち。 児童文学にありがちな設定ではある。 少年たちは、おでぶの山下のおばあさんが亡くなって死体を見た、という話から「死」に興味を持ちはじめる。 近所に住むひとり暮らしのおじいさん(変わり者)が、もうじき死ぬんじゃないか、といううわさ話を聞き、 眼鏡の河辺が「おじいさんの死ぬところを見よう」と提案する。 最初、他のふたりは反対するのだが、「死」に興味を持ちはじめた年頃の少年たちは、「死」の意味を知りたくて、夏休みになったその日からおじいさんを見張ることにする。 最初はお互い牽制しあっているが、いつの間にか不思議な交流が生まれる。 少年たちはおじいさんの洗濯や庭掃除を手伝い、おじいさんは少年たちに戦争で人を殺めた話を聞かせたり、手作りの打ち上げ花火を見せたりする。 おじいさん自身、ただ死を待つだけの人生が少年たちに会ったことで再生した。 少年たちは少年たちで、家庭に大なり小なり問題を抱えていて、 おじいさんとの交流の中で、自分なりに答えをみつけていく。 少年たちの成長と老人の再生の物語、といえばそれまでなのだが、 この物語が秀逸であると思うのは終盤のセリフ。 おじいさんは、少年たちが合宿に行っているあいだにひとりで静かに死んでしまう。 おじいさんの死で、少年たちは身近な(身近になった)人の死に直面して、思いがけない悲しみを知ることになる。 そして終盤のセリフ。 中学生になってバラバラの道を進む3人が別れるとき、おでぶの山下が 「だってオレたち、あの世に知り合いがいるんだ。それってすごく心強くないか!」。 私はいつもここで救われた気分になるのだ。 おじいさんを思い出にするのでなく、 しっかりと自分の中に生かすことをしている彼らのたくましさ。 少年だからできることなのかもしれないけど。 夏がくるとこの本を読み返す。 そしてあの世の知り合いを思い返しては少し自分の生き方を軌道修正する。
かなり前に読んだ本ですが、おそらくこの先一生心に残る物語として位置付けのできる作品。「よく眠るように死んでいるとはいうが、あきらかにおじいさんの「それ」は眠っているのとは違う」というくだり(記憶)を覚えています。「人間の死」というテーマを扱いながら、読み終わった後のなんともいえない爽やかさ(?)は悲しくてやりきれないのに、なぜかやさしい気持ちになるよう。ちょうど、映画の「スタンドバイミー」のラストの感じを思い出しました。(発売当初は日本版と言われていた)ただ悲しいだけの恋人や身内の死ではなく、あくまで他人の死であることにこの作品の意味があると思う。