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西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 206


価格 : 420 円





クチコミReview一覧
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1.  とても良い Blue Skyさん 書き込み日: 2007年10月09日

久々に胸打たれた素晴らしい本です

シャーリー・マックレーンの娘さんが西の魔女を演じるとの
大きな特集を読売新聞で読み、この本を読んでみることにしました。

児童書でもあるようですが、40台半ばにさしかかった私には、
主人公の中学生の気持ちも、その母親の気持ちも、そして
主人公の祖母の気持ちも、どれもが手に取るように理解できました。

読みやすく、描写も文体も美しいです。 「おばあちゃん」の
一言一言がものすごく大切なことをさらっ、と言っているので、
何度も読み返してしまいました。

テーマはとても奥深く、スピリチュアルで、人がなぜ生まれて
なぜ苦労をしながらも生きていくのか、本質をついていました。

読みながらも目頭が熱くなりましたが、読み終えた後は、自分でも
理解できないぐらいわんわん泣いてしまいました。

心の豊かさがどのようにして育まれるのか、経済的に余裕がなくても、
母親として子供にしてあげられることの中で、何が一番大切なのか、
あらためて確信した次第です。

物を沢山持つことが、文化ではないことがよくわかる一冊です。



2.  とても良い フサコフサーラさん 書き込み日: 2008年02月18日

大切なことを軽やかに教えてくれる

不登校になった中学生の女の子「まい」は、喘息の治療を口実に山間のおばあちゃんの家に預けられます。イギリス人のおばあちゃんは今で言うナチュラルでエコな暮らしの実践者で、自分には魔女の血が流れていると言い出します。自分も魔女の子孫であるのなら、雑音の多いこの社会を生き抜いていけるかも知れない。そう考えたまいは、おばあちゃんに魔女修行を申し込む。その日から数週間のおばあちゃんとまいの物語です。

英国の伝統的な暮らしを異国で頑なに守るおばあちゃん、母親に反発して家事より仕事に精を出すママ、流行ってるかどうかが物事の視座のパパ、年頃の女の子が学校で踏む手続きに抵抗を感じる孫娘。なげかけるテーマは私たちの生きる現代を何層にも切り取る大きなものですが、そこには説教臭さもなければ、切実さもない。あるのは爽やかな読後感。そして最後に訪れるカタルシス。

人生に大切なことをこんな軽やかに教えてくれる作品はそうないのではと思います。

私は、梨木さんの英国留学中の下宿屋での日々を描いたエッセイ「春になったら苺を摘みに」がかなり好きなのですが、フィクションもノンフィクションも両方うまい作家に久しぶりに巡り会いました。端正で磨き抜かれた文章を書く方です。



3.  とても良い 鎌倉おやじさん 書き込み日: 2007年07月04日

14歳からの哲学がすべて織り込まれているようなメルヘン

現在山梨県の清里で映画化のための撮影が行われているとの記事を見て読んでみた。
凄く身近な出来事(不登校、里山、老人、家族)なのだけれど、凄いです。
児童文学などという枠の作品ではないと思います。
池田晶子さんの「14歳からの哲学」が全部織り込まれているようです。それも非常に分かりやすく。そして心と身体性の問題である心脳問題までも。。
生きる事、死とは何か。
主人公の「まい」とイギリス人なのだが、より日本人らしいおばあちゃんとの心の交流と自然の中での生活を通して人間全てが良い魔女であるべきただと語りかけているのだと思う。

通勤電車の中では読まない事をお勧めする。



4.  とても良い nigo0219さん 書き込み日: 2003年06月18日

私の心に一生残る本です

普段は読まない感じの本なのですが、
感動する、泣けるという評判を聞き、購入してみました。

読んでいる間も「ほんとに泣けるのかよ・・」
という気持ちでいましたが、みなさん同様泣きました。
電車の中だったのでこらえるのに必死でした。

小さな頃、おじいちゃんおばあちゃんっ子だった私は
成長するにつれて、だんだんと離れていきました。

おじいちゃんおばあちゃんを大好きだったことを
忘れていた気がします。
この本で、やっとそのことに気づいた今でも
祖父祖母4人とも健在であることがどれほど幸せなことか・・

何年か先、彼らの死に直面したとしても、この小説を思い返して
「死ぬことが悲しいこととは限らない」
と自分に言い聞かせたいと思っています。



5.  とても良い hirakuさん 書き込み日: 2008年04月08日

オズの魔法使いかと思った

タイトルから想像するのは「オズの魔法使い」。本作は少女とそのおばあちゃんとの交流の物語。まずおばあちゃん(西の魔女)の語り口が素晴らしい。そしてイングリッシュガーデンを想像してしまう、おばあちゃんの家も素晴らしい。我々読者の頭にそのお庭が浮かんでくる。そしてそこで作られる、様々な料理。とてもおいしそう。ジャムなんかはもう、涎がたれてくる記述です。そんな中で、少女は死を学んでいく。死を学ぶということはつまり、生きることを学ぶのである。おばあちゃんは少女に生きることを教えたのである。そしてラストシーンでそのことを少女は知るのである。



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