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のぼうの城

のぼうの城

良い / 口コミ件数 : 79


価格 : 1,575 円





クチコミReview一覧
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1.  とても良い 今日は帰らないっすよさん 書き込み日: 2008年02月20日

信じるものに命を懸ける・・・。ドキドキそして最高に気持ちいい。

この本、面白いですよ〜!!!

『時は乱世。
天下統一を目指す秀吉の軍勢が
唯一、落とせない城があった。
武州・忍城。
周囲を湖で囲まれ、
【浮城】と呼ばれていた。
総大将・成田長親は、
領民から【のぼう様】と呼ばれ、
泰然としている男。
智も仁も勇もないが、
しかし、誰も及ばぬ
【人気】があった・・・。』

潔いと思うモノに、信じるモノに人生をかける男達(女性も)の話です。

大群に包囲され、降伏を迫る、態度の尊大な使者を前に、開城やむなしの空気が蔓延する場内で、【でくのぼう】から取った【のぼう様】と領民に呼ばれるの成田長親が初めて吠えます。


『強き者が強きを呼んで果てしなく強さを増していく一方で、弱き者は際限なく虐げられ、踏みつけにされ、一片の誇りを持つことさえも許されない。
小才のきく者だけがくるくると回る頭でうまく立ち回り、人がましい顔で幅をきかす。ならば無能で、人が良く、愚直なだけが取り柄の者は、踏み台となったまま死ねと言うのか!!』

この言葉で、少人数立てこもる忍城は、豊臣秀吉の大群相手に、歴史に残る一戦をしかけます。

最後まで一気に読んでしまいました。
スケールの大きい話ですが、やりすぎるコト無く、最後は爽やかささえ感じます。
時代物と言うよりは、「人間モノ」(!?)。
今だからこそ大事にしたい。
僕の嗜好にもピッタリ。
こんな大人になりたいな、こんな生き方したいな、と。

ドキドキしながら読めて、読み終えてからも気持ちいい。
皆さんに強く強くオススメです。






2.  とても良い 荒さん 書き込み日: 2008年07月15日

行田市出身者としては誠にありがたく

忍城のあった埼玉県行田市は、これという特徴のない田舎です。関東平野の真ん中で、市内の標高差はせいぜい2m、国内最高気温を記録した熊谷市とは隣りになります。ここで生まれ育った私にとって、郷土の自慢は次の3つくらいでした。

1.古墳時代から人が住んでおり、稲荷山古墳から出土した鉄剣は日本最古である。
 小説に出てくる「丸墓山」は、私が子供のころは「円墳で日本最大」との触れ込みでしたが、その後「前方後円墳の一部」というのが定説になったと思います。古墳群のある埼玉は埼玉県の名前の由来になりましたが、「さいたま」ではなくて「さきたま」なのです。どうして「ださいたま」になってしまったのか。

2.城下町であり、忍城は秀吉の水攻めにも落ちなかった。
 ですから「水攻め」という言葉は昔から知っていましたが、歴史をちゃんと調べたことはありませんでした。

3.明治時代、足袋の生産で日本一だった。
 「足袋御殿」と呼ばれる家屋はなくなりましたが、料理屋として一部残っていたりします。

本書は私にとって最も知らない2の物語であり、よくぞ注目してくれたと、出身者としてはそれだけでありがたい本です。まったく書評になっていなくて失礼しました。



3.  とても良い 乱読さん 書き込み日: 2009年03月09日

乗り出したらやめられない

秀吉と三成のエピソードに始まり、序章からワクワクした。

「この城、敵に回したが、間違いか」
これでワクワクしない読者はいないだろう。

最初は歴史上あまり有名ではない人物が登場して
難しい単語の羅列に辟易していたが
丹波や和泉、靱負ら家臣が魅力的で
ストーリーにどんどんハマっていった。

長親の本当の姿がちらりちらりと見えてくるにつれ
翌日早朝からの仕事があるのに
読み止めることができず、一晩で読み終えてしまった。

大変に面白い作品だ。
映画化を意識して作られた作品らしいが
漫画化もすぐあり得るだろう。
できれば、もうストーリーはしっかりできているのだから
井上雅彦(スラムダンク、バガボンド)のような
画力の優れた作家にお願いしたい。

・・・もう漫画化されているようでした。
予想外の作家さんでしたが・・・

どうしても面白いので、数回読み返した。
表紙の男性が、
普段の「でくのぼう」然とした長親に見えたり
戦を挑んだ長親に見えたり
冷徹な長親に見えたり・・・
それもまたこの本の魅力であると思う。



4.  とても良い パルティータさん 書き込み日: 2008年06月18日

新しい器に古い酒

”漫画”のような、とこの作品を評する方がいらっしゃるが、まさにその通り。漫画世代に影響を受けた次世代の歴史小説であろう。司馬遼太郎や、宮城谷昌光のようなものこそ、歴史小説と考える方には、チト受けいれられ難いかもしれない。私は、むしろ歴史小説でこのスタイルをとったことを高く評価している。史実に基づいてないという反論もあるようだが、これは小説です。過去に起こった本当の史実など、誰にも分からぬ中、”史実”を求めるのなら、歴史の学術論文を読まれるとよいでしょう。

物語の展開こそ、ハリウッド映画ばりのテンポで読者を飽きさせず読ませるスタイルだが、訴えたいことは実に、いい意味でオーセンティックで真摯。「強いものが弱いものをなぶるのが道理として通る世の中は許せない」今の社会で痛切に響くテーマだからこそ、売れたのだと思う。テンポの良さだけであったら、同じようなものはいくらでもあろう。凡百のものと比して、当書が際立っているのは、筆者の強い思いがあるからではなかろうか。

閑話休題。実は、この本の主人公はのぼう様ではないのでは、とも思っています。脇役として描かれている正木丹波こそが真の主人公ではないかと。のぼう様が、ある種、神格化された人物として描かれている中、等身大の悩める人間像として非常に魅力のあるキャラクターとして光っているとも思います。

次作が楽しみです。



5.  とても良い ヒロシアカリさん 書き込み日: 2008年09月25日

間違いなく面白い

「この城、敵に回したが、間違いか」これを読んだ時ゾクゾクしました。最高のセリフですよね。
あなたが日本人であれば(判官贔屓の精神を持っていれば)、この小説は最高のエンターテインメント小説となるでしょう。親しみやすいキャラクター設定、安心して読めるストーリー、読みやすい文章、どんな人にも勧められる小説だと思います。
歴史なんて誰も本当の事は知らないのだから、ある程度の事実に基づいているなら小説は楽しくないと意味がないと僕は思います。
幸いにも僕は忍城の近くに住んでいるため、現在の地形を頭に思い浮かべながら読む事ができ、迫力倍増でした。
本を読んでその地を訪ねるなんて最高の贅沢だと思いませんか?



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