良い / 口コミ件数 : 11件
価格 : 460 円
小野不由美『屍鬼』(新潮文庫 全5巻)の漫画化作品。(掲載誌:ジャンプSQ) 地理的要因のため外から隔絶され、死人が「起き上がる」という伝承をもつ人口 1,300人程度の「外場村」という集落を舞台とする。 1、2巻では、村で死者が増え始め、結城夏野、室井静信、尾崎敏夫といった 登場人物達が、外場村で異変が起こっていることに気付き始める。異変の原因、 正体はまだ明確には示されない。 この漫画版の著者は、藤崎竜。この人の絵は、明るい時には明るく、怖い時には 怖い、と見える。ストーリー中には、漫画版オリジナルの場面、設定が見られる。 この作品は、登場人物の描写など漫画版著者の個性が強く出ていると見え、 原作の「雰囲気」を破壊している、と思う人もいるかもしれない。 1、2巻末には「村人ファイル」が掲載され、誰が生存し誰が死亡したか、分かる ようになっている。また、作中には外場村の地図も何度か出てくる。原作読者としては、 外場村の地理がわかって嬉しい。 漫画版オリジナル場面等が、今後のストーリーにどう影響していくのかは不明だが、 現時点で、僕はこの作品の先を楽しみにしている。この漫画版で原作に興味を持った人には、 是非、原作に挑戦することをお薦めしたい。 屍鬼〈1〉 (新潮文庫) 屍鬼〈2〉 (新潮文庫) 屍鬼〈3〉 (新潮文庫) 屍鬼〈4〉 (新潮文庫) 屍鬼〈5〉 (新潮文庫)
原作と漫画担当者の相性が抜群にいいと思います。 藤崎先生は明るいコミカルなシーンも、 ショッキングな(グロい)シーンもしっかり描ける実力のある方なので、 いつ、その切り替えがくるか読めず、常に緊張感があります。 見開きのシーンが毎回怖いです…。 背景描写も、木造の建物のざらざらした質感とか不気味な雰囲気がでていてすごくいい(こわい)。 欲を言うならカラーページも雑誌のまま再現してほしかったです。 藤崎先生の独特の色彩が好きなので。
1巻が面白かったのですぐ2巻も購入しました。結城夏野編が3話(3話目は結城夏野編のサイドストーリーと称して村迫正雄の一日)収録されています。 死者が立て続けに増える村。夜中に引っ越す者が増えるなど奇妙なことが続く。医師の尾崎敏夫は伝染病のおそれがあると考え行動に移す。また寺の跡とりである室井静信もまた死者の共通点を探るようになる。そして結城夏野は時折、死んだはずの清水恵の視線を感じ、眠れぬ日々を過ごしていた。そして―― 1巻は死者がでてもあまり深く掘り下げておらず、どこか遠い話のように描かれていますが2巻は葬式までの流れや出会いの回想がはいるなど丁寧に人の死が描かれてました。 イラストは構図がよく、特に夜中の場面で恵(?)がだんだん近付くシーンが印象的です。淡いグラデーションなど凝った技法が多いので単行本で読んだ方が物語的にもイラスト的にも楽しめるかと思います。 1巻と違い2巻には作者のあとがきページがありません。同時発売だからかと思いますが。そのかわり3巻の予告が少し書かれています。3巻が発売されるのは10月らしいです。濃厚な死の気配が漂ってきた外場村。次は一体誰が――?
あえて黒と白を強調することで、うまく絵に和風ホラーの怖さを表わしているとおもいます。フジシュー本領発揮といったところでしょうか。
藤崎竜さんのホラー?と最初はクビをかしげました。だって絵柄が独特で、近未来系の話の方が合いそう漫画家さんなんだもの〜。原作は読んでませんが、良くまとめた!って拍手したくなるほどの人物の多さと時間軸の重なり。1日の間に何人もの人の視点で移り変わり、状況が説明されていきます。これ、ものすごく構成を考えるのに苦労しただろうなぁ…絵柄は、特に人物にこの方独特の個性が出てます。ホラーなのにあえてコミカルに描いてある場面があったりとか…。読みにくいと思う方もいるかも…?でも風景の描写はリアルで緻密に、同じ人物でもギクリとする表情を見せたりとなかなか多彩です。あえてメリハリのある描き方をしてるのかな。ヘタと評する方もいるようですが、こういう人物の描き方じゃないと、たくさんの人物の顔を描き分けれないかもよ?ストーリーは、読めば読むほどに味がでてくる感じ。1コマの隅々をじっくり眺めて、ヒントがないかと探してしまう。サスペンスのような話運びに引き込まれてしまいます。…でもやっぱりホラーなんですね。2巻の最後を見てそう思いました。はぁ〜気になる。早く3巻が見たいです!