良い / 口コミ件数 : 12件
価格 : 714 円
小咄が好きなロシア人にもまれてきただけあって、秀逸なジョークを、そのパターンを分析しながら紹介している。 またオチの部分を「?????」にして考えさせているのも「テクニック」を磨くには良い。 例えば、P.138にあるこれ。 「ママ、あたしこの川で泳ぎたい。いいでしょう」 「ダメ!絶対に駄目よ。危険なんだから、この川は!」 「だったら、なぜパパは泳いでいるの?} 「パパには、?????」 解答はいろいろあるだろうが、個人的にはもっとブラックな同じページのペンギンネタの方が好みだった。どうぞ、本書をお読みください。 日本人はこういったジョークをいいあう習慣はないが、今度使ってみようと思うものも多く、酒場でウケたいと思われる方は是非ご一読を。
タイトルを額面通りに受け取って軽い本と思ってはいけない。 テクニックを伝授しつつ著者がくりひろげる例は、ただ楽しいものばかりでなく、きびしい批評精神にあふれている。ただおもしろおかしいだけではない上等な小咄を理解するには、ものごとを裏から斜めから見る力が必要だし、現実世界にはそういった小咄さながらの詐欺的言説が横行していることが分かるだろう。 この本のほんとうの目的は、笑いのとりかたよりも、怒りや窮状をいかにして笑い飛ばすか、にあると思う。「笑い」のオブラートに包んでさしだされた激辛をぜひお楽しみあれ。
米原さんの才能に感服。ジョークの本は世の中にワンサとあるが、本書は視点が非凡で、これをディテールに落とし込む実行力と文章力のおかげで生まれたと思う。ジョークを自分で創るコツを練習問題とともに示してくれる。我が家は結婚?十年で、「空の巣」状態にあり、夫婦向きあう食事時もダンマリ勝ちになる。本書はこのような中高年カップルに、千円足らずの投資で、笑いと話題を提供してくれるので助かる。米原さんはご病気とのことですが、持ち前のユーモアのセンスと笑いで回復してください。また僕たち夫婦を沈黙から救う面白い本を書いてください。
小咄は型が基本。そのテクニックを簡潔にまとめてあり 具体例(つまり笑い話)が多いので読みやすいです。 寄席に行かずとも小咄の訓練ができます。 中には少し考えないと分からず一呼吸置いて笑いがおきる ようなものもありますが、とにかく笑って読みきれます。 雰囲気さえ合えば暗記した内容で笑いを取ることもできる でしょう。もちろん、暗記でなく、笑いの構造を把握して 自由自在に応用することを目的に紹介されています。
子供の頃、週刊新潮のフランス小咄を読みながらニタニタする子供だった。長じて開高健がヨーロッパで拾ってきた小咄やアネクネードに唸った。そして今また、久しぶりにユーモアの鉱脈に出会った。さすが通訳として世界の各地で場数を踏んできただけの事はある。数多く紹介される小咄が楽しいのはもちろんだが、カラッとした明るさ、品位を保ったきわどさ、笑いの中に潜むペーソスこそ小咄の真髄だと改めて知らされる。そんな彼女のテクニックが言語の異なる政治家や実業家達の間に親交が深まったという美しい誤解をもたらしたのだろうか。サッカー選手が腕や太腿を触らせ、通訳の女性に「もっと硬い所があるよ」という小咄は酒席で披露して大いに受けた。多分著者本人は筋金入りの共産主義者だったろうが、一緒にお酒を飲みたかったな。合掌。