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1. とても良い |
鎌倉おやじさん |
書き込み日: 2005年11月06日 |
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自然保護とはでなく、自然とは何かを教えてくれます |
環境問題こそ最大の政治問題。人と自然の間に巨大な壁ができてしまった。(帯より) 身体を自然の一部だと認める事。これが難しいと養老先生は言う。 「ああすれば、こうなる」と思考することが脳化社会の基本だと言う。 虫の種類の減少や総数の減少を肌で感じている養老先生の、人類がこれから直面する 危機を日本人は真剣に考えなければいけないと思う。もちろん世界も。 DDTはノーベル賞を取ったが、その後の使用禁止を見ても明らかなように 昆虫を殺したが、人間にも害があることが分かった。 日本住血吸虫の撲滅のため宮入貝を絶滅させるために農業用水路はすべてコンクリート で固めた。(おいらはその周辺の住民だから良く知っている)そしてメダカは居なくなった。 これらは、ああすれば、こうなる式の結果である。 日本の里山の手入れや、魚付き林の手入れは日本の素晴らしい自然の付き合い方だった。 欧米の単なる森林伐採等とは異なり、自然から恵みを得ながら生活を行ってきた。 コントロールと言うマニュアル化されたものは手入れではない、 すなわち自然との関わりをマニュアル化などできるはずもないので あるから。 努力、根性、辛抱と言う日本人の国民性は自然との関わりの中で手入れをして得たものである。 遺伝子組換えや異種移植に関しても養老先生の指摘は及んでいる。是非研究者も読まれる事を期待する。 人間の細胞の一つすら作り出すことが出来ない我々は何処から来たのか? それは自然であることは明らかではないだろうか。 養老先生の「逆さメガネ」で、自然保護と言う言葉はおかしいと 言っていたように思う。しかし保護と言わなければならない程の 現状であることを嘆かれているし、多くの日本人が感じていると思う。 |
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2. とても良い |
さん |
書き込み日: 2003年12月09日 |
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養老講義の総復習 |
私は今年の大ベストセラー「バカの壁」を読んですっかり養老ファンになりました。しかし、「バカの壁」ではその内容の所々でハッとしたのですが、全体的には自分には難しくてよくわからない状態でした。これを「わかったつもりになる」「ひっかかることがあっても丸めてしまう」、そしておまけに「この人の本には答えが書いていない」「別にどうでもいい話だ」と結論づけてしまうのは簡単です。しかしそれでは養老ファン失格と思い、立て続けに「逆さメガネ」、「まともな人」、そして今回の本を読みました。 内容は主題である環境問題が中心にあるものの、所々で養老教授が今まで述べてこられたことが絡んできます。だから個人的には前作でいまいちわからなかったことが、今回の作品でまとめて総復習できたことによって一貫性ができ、自分なりに養老教授の考え方が整理できたような気がします。 今回の作品では新たに「システムとは何か?」ということが述べられています。そして、それを契機に科学の要素還元主義の弊害などが述べられており、非常に感銘を受けました。研究者はもちろん特に理系の大学生は是非読んでおくべきだと思います。 肝心の環境問題に対する答えはいつも通り(?)多くの人間が期待・納得するようなものは書かれていません。環境問題は自然を扱うため、都市化社会でのみ通用する「ああすれば、こうなる」式の考えでは解けないからです。 |
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3. とても良い |
読書好きサラリーマンさん |
書き込み日: 2005年05月24日 |
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環境問題のプロから初心者まで幅広くお勧めできます |
環境問題の専門家ではない筈なのに、問題の本質を突いた鋭い指摘が幾つも登場します。ただし、解決策は示されません。それは我々一人一人が考えるものです。 著者が本質を見据えられるのは、意識の世界(=頭脳、都市、経済)と肉体の世界(=身体、昆虫、自然)の違いを「虫取り」や「解剖」を通じて体得しているからでしょう。 しかも、著者自身の中では、これらが繋がっています。区別されずに繋がっているのです。ですから、環境原理主義者の奇妙さが分かり、自然史学者がホンモノだと分かるのです。 環境原理主義者は、意識の世界の中で環境問題を理解した気になってしまい、自然の常識を知らないままで自然の大切さを説いている人達です。 ホンモノは、意識と肉体、社会と自然の関係を理解できますが、決して分かったふりをせず、自然を情報化しながら辛抱強く付き合うことができます。 里山、手入れ、魚付き林などなど、日本人は長い歴史の中から、そうしたホンモノの生き方を身につけてきました。そのことは、著者のほかにも多くの有識者が指摘しています。 しかし、都市化に従い、日本人の頭を意識の世界が支配するようになりました。そして、自然の常識を知らない間違った環境主義が横行しています。 本書は、環境問題を勉強し始めた方にも、既に生業とされている方にも、貴重な手がかりを示してくれるはずです。 |
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4. とても良い |
humpty-jumptyさん |
書き込み日: 2004年10月25日 |
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養老さんの環境論 |
養老さんのファンならお分かりかもしれませんが、この本は、様々な種類のデータを集めてきて、「そら、これが環境問題の証拠だ」と提示し、次に具体的・技術的な解決策をいくつか提示して検討していく、というものではありません。 話のとっかかりは確かに環境問題なのですが、養老さんの問題意識の焦点は、「環境が破壊されていること」にであるのではなく、むしろその根底にある、「現代の人間の考え方」にあてられています。現代人の考え方が変だから環境問題と言われるものが起きてるんじゃないか、ということです。具体的に問題視されているのは、他の著書にも頻出している「ああすれば、こうなる」的思考回路です。 あとの主張を私なりに要約すると、 ・現代の人はなんでもわかったつもりになっているが、実際は複雑な自然というシステムを完璧にコントロールすることなんかできやしない。というのも、自然は無数の要素から成るシステムだが、その構成要素のどれが欠けても、どういう変化が起こるかなんて言えないからだ。ある意味で、すべての構成要素を尊重する精神的態度が我々には必要である。 ・しかし、それは、人間が自然に全く手を加えてはいけない、ということではない。生態系全体をシステムとして捉えることが大切なのであり、その上で、例えば、1種類の生物が異常に大量発生して生態系のバランスが崩れそうなときにはその数を人為的に減らすなど、「手入れ」を通してシステムを保全すべき。「自然」と付き合うにはこのような「手入れ」の思想が大切である。 ということかな。環境問題に関心がある人で、原理的なことを考えてみたい人におすすめです。 |
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