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父親の力 母親の力―「イエ」を出て「家」に帰る (講談社+α新書)

父親の力 母親の力―「イエ」を出て「家」に帰る (講談社+α新書)

とても良い / 口コミ件数 : 9


価格 : 880 円





クチコミReview一覧
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口コミ件数:9 1 2 次ページ
1.  とても良い PIVOさん 書き込み日: 2007年09月02日

家族問題から見た日本社会

 若い人にも読んでもらいたい一冊である。

 家族問題に関する質問に対して著者が答える、という形式で本書は書かれている。平易な言葉で書かれているので、読者は著者の講義を受けているような感覚となる。

 家族とは何なのか、父親・母親の何が問題なのか、子どもにとって良い家庭とは、家族の問題にどのように対応すればよいか等の質問に対する著者の回答は、家族、親子関係に影響を与えている社会の変化にも言及している。このため、著者の回答は、実際の子どもを持つ読者はもちろん、日本の社会の変化に関心を持つ若い人々にも参考となるのではないか。

 「家族のあいだの温かい人間関係に支えられてこそ、本来の自分らしさを生きられるのです」(47頁)、「昔は、大人になるための情緒とか、そういう面での訓練がありましたが、いまはそちらのほうが極端におろそかになっています」等の著者の主張は傾聴に値する。何度も読んでみたい本である。




2.  とても良い neo110さん 書き込み日: 2005年02月19日

日本の家庭

理解しやすい本だと思います。
わたくしは専門家ではありませんが、現在多発している夫婦・親子関係の問題が多少なり見えてくるように感じました。
家庭内の関係が薄く感じた人もそうでない人も日本人の家(庭)に触れたい人にお勧めです。



3.  とても良い jpmatrixさん 書き込み日: 2004年12月12日

家族の深層に迫る一冊

 夫婦や親子の問題について,複数の臨床心理士が,それぞれの経験に基づいた質問を出し,河合先生がわかりやすくしかも深い洞察をもって答えている興味深い一冊です。身近な問題なので,自分の家族をあらためて考えるきっかけになりました。
 家族の問題を抱えている人には解決のヒントを与え,そうでない人にも家族の持っている大きな力に気づかされる本です。



4.  とても良い 英太郎さん 書き込み日: 2008年03月04日

子供を良くする無料で最良の施設、それが家庭です、という結びの言葉が光った。

 明治から現代にいたる日本の家庭、父親と母親の役割、それぞれ良かった点、悪かった点について、これほど鋭く本質を見据えて読み切った著作に、私は以前お目にかかったことがありません。ことごとくおっしゃる通り!と、ひたすら共感しました。

 例えば、次のような考え方。
◆昔のようにものが不足し不便な世の中の方が、子供は親のありがたみを感じ真っ当に育つ。
 (これからは、贅沢を制限する感覚を養っていかねばならない)

◆昔の日本の父親は強かったという意見があるけれど、それは単にいばっていただけで父性原理としては実はとても弱かった。
 (世間の笑い者になるな、というのはむしろ母性原理))

◆これからの日本には、過去にない全く新しい父親像を作る覚悟が必要だ。
 (家の外では農耕民族の辛抱強さ、家の中では砂漠遊牧民の厳しさ)

◆日本の親は、子供達の無意味な競争に無駄な金を使っている愚かさに早く気づくべきだ。
 (もっとそれぞれの子供の個性に目を向けるべき)

 一見使われている言葉は平易ですが意味するところはとても深く、一回さーっと読んだだけでは全てを正しく理解できないかもしれません。
私は2回続けて読み、ようやくその深い造詣にしみじみと触れたような気がします。
 時間をかけてじっくり味わって読んで頂きたい本です。



5.  とても良い gajaさん 書き込み日: 2008年07月15日

ままならない事を、学びのチャンスとして楽しむという事

前半は割と読み流したのですが、
後半は引き込まれるように、多くの箇所に横線を引きながら、
多くのページの角を折りながら、
興味深く、また共感しながら読みました。
一読するだけではもったいなく、現在、再読中です。

日本の未来にとって、たいへん大切な方を
昨年、私たちは失ってしまったんだなぁ、というのが
第一の読後感でした。
これから私たちが、河合さんの御意思を継いで、
人間社会を立て直して行かなければならない、
「ちゃんと」子供たちを育てて行かなければならない、
自分たちも努力して行かなければならない、
と改めて思いました。

「ちゃんと」と言っても、
それは、ただ単に「正しく」とかいう意味ではなく、
子供たちの「こころ」や「情緒」というものを大切に育てて行くという事。
モノのように、マニュアルに基づいて育てるのではなく、
「子供は思ったようには育たない」ということを前提として、
ままならない事を、親も子も学びのチャンスとしてとらえ、
お互い成長していこう、というスタンスでやって行く事。
そういう事が大事なのだと
河合氏はおっしゃっていると思います。

また、日本では昨今スピリチュアルブームですが、
河合氏の本を読むと、なるほど、と思わせられます。
モノは溢れている今の日本の中で、
論理的でないこと、目に見えないことは蔑視されがちですが、
多くの人は「何か違う」という空しさを感じ、
モノで心は満たされない事をわかりつつあります。
そんな中、当たり前とも言える道理を説きながら、
夢もあるスピリチュアリズムというものに人は心を引かれるのでしょう。

問題が山積みの日本で、
まだまだ河合氏にはご活躍して頂きたかったと思いますが、
きっとこれからは、空の上から見守ってくださり、
ときには何かを通して助言等いただけるのではないでしょうか。
まずは、自分の子供たちと
よろずの神様に手を合わせる習慣をつけようかと思ったりします。



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