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犬と鬼―知られざる日本の肖像

犬と鬼―知られざる日本の肖像

良い / 口コミ件数 : 30


価格 : 2,625 円





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1.  とても良い さん 書き込み日: 2002年07月03日

発展途上国思考の国

日本は経済的には最先進国の一つであるにも拘らず、政治・経済・社会の根底には未だに国力増強・国土開発を主目的とする途上国的思考が流れている、と著者は述べています。 本書は大方の日本人が日々、疑問や怒りを抱いている日本の現実に、アメリカ人の著者が正面から怒りをぶちまけた日本論です。 何故、古く、美しく、伝統ある町並みをぶち壊して京都タワーや京都駅ビルのような怪物建築が建てられてしまうのか? これ以上高速道路が必要なのか? 本来、人間ならば我慢すべきではないこと(通勤地獄、長時間労働、公金横領、過度な老人支配)にも、何故日本人は文句を言わず堪え忍ぶのか? 他人が我慢することによって誰が得をするのか? これ以上、日本を汚してはならないと切に願い、何かをしなければならないと考えているすべての人にお薦めしたい。 本当なら、日本人に著して欲しかった本ですね。



2.  とても良い 一読必殺仮面さん 書き込み日: 2007年07月18日

クロフネしかだめなのか

外人の目から見た日本、というのはよくある話で、西欧かぶれにはうなずけても、ホントに日本のことを考えている人間には、なんか納得がいかないもの。でも、この本はかなり鋭い。なぜか。きっと著者が日本に住みながら、キチンといろいろな実践をしているからではないか。その重さがあるから、説得力があるのだろう。とはいっても、そんな外人は数多いる。それでもいいのは、やはり空論ではなく実地に調べているからだろう。やはり、クロフネしかないのだろうかと思ってしまう日々だが、本書は勇気を与えてくれるということでは、お前たち自力でやれと励ましてくれるということでは、ゆで蛙の形容がピッタリのたそがれ日本にはいい刺激と思ってしまう。



3.  とても良い 良泉さん 書き込み日: 2005年01月14日

この国の行く末を憂う

 まずおもて表紙の写真を見て,一瞬肌寒さを感じる。
ありふれた一軒の民家が山すそに建っている。家の前は広大な農地。 これだけだと,ごくありふれたのどかな山里風景である。まさに,日本を代表する農村風景といったところか。
ただ,この家の背後には,高速道路であろうか,山すそをかすめるように水平方向に直線が走る。そして,この構造物を維持するために,広大な規模のコンクリート構造物が山の斜面を覆うのである。
道路下には,コンクリートの直壁が築かれ,無骨な壁面が広がる。そして道路上斜面は,まるで子供のブロックを組み立てたように,様々なタイプの法面用コンクリートブロックが覆う。きわめつけは,ブロックを斜面に縫い付けるためのアンカー。
アメリカ人でありながら,日本を愛し,日本に住み続ける著者が,現代の日本そして日本人に対し大いなる苦言を呈したのが本書である。
日本という国の経済構造が,公共工事を中心とした産業連関からなり,この国はいまや,恵まれた自然を食いつぶしていくことでしか運営していけない「土建国家」となりはててしまったことに対し,指摘をする者は多い。しかし,それらのほとんどは,世界でもたぐいまれなる豊かな自然を有する国土の荒廃を嘆く論調に終始する。
しかし,この著者はさらに一歩筆を進め,そのような荒廃を招いた日本人の心の退廃,そしてそのような退廃を生み出した,様々な日本のシステムにまで言及している。
われわれは,これから自分達の国をどうしていくべきか,著者の最後通牒ともいえるこの本の主張に真剣に耳を傾け考えていく必要がある。
それも手遅れでなければよいのだが。



4.  とても良い ミルクの口紅さん 書き込み日: 2007年07月15日

日本人が書くべき本

日本の現在が好きなら本書は読まないでいいでしょう。
しかし、今日の日本の姿は正しいですか?
本当なら外人さんに言われなくとも日本人が言うべきことです。
京都ですらボロボロの光景になっているのに、何も思わない日本人がいかに多いことか。
まぁ京都は日本人にとって大切な古都ではなくただの観光地なんでしょうね。
そういう感性でいい人は読まない方がいいでしょう。
環境も大切に、これまでそこにあったものも大切にしたい人には読んでほしいです。
つまり日本をよくしたい人には読んでほしいです。
屁理屈はもういいのです。
正しいことを素直に正しいと思えることが必要です。
コンクリートからはもう何も生まれないよ。



5.  とても良い Nigel Kendallさん 書き込み日: 2001年11月10日

Power, corruption and lies

Perhaps the most extraordinary thing about this book by longtime Japan resident and expert Alex Kerr is that no one has written it before. The Japan that Kerr writes about is one that will be unfamiliar to many in the west, but perhaps too well known to those of us who live here. In a series of well-constructed and immaculately researched chapters, Kerr describes the entrenched mindset and official systems that underlie Japan's current woes. This is a country, Kerr writes, that in its headlong rush to modernise has left behind much of what made it unique, sacrificing its history, its environment, the welfare of its people, indeed, its very soul, in the race to make it to the top of the economic tree. While the country struggles to come to terms with the twenty-first century, Kerr argues, its politicians are mired in a postwar mindset that ensures them a comfortable living off bribes and kickbacks, while burying much of the countryside under thousands of acres of concrete. Japan's neverending series of unnecessary public works projects has also resulted in bridges that lead nowhere, opera houses in remote villages and the destruction of hundreds of historic sights. All in the name of progress. In the process, they have all but bankrupted the country.
Kerr's mission is not to suggest a cure for Japan's ills, but merely to describe, in as clear a way as possible, the fantastically complex ways in which they came about. His great achievement is to make it all highly readable, leavening his research with touches of humour and pathos that make what he describes all the more tragic. The greatest tragedy of all, though, is that Japan shows no sign of stopping or acknowledging its mistakes. A great book, but don't expect it to appear in Japanese any time soon.



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