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武士社会に流れた男色についてを歴史的に検証した書。武士道というのは我々「男」にとってはある種の憧れであり、その道は男にしか分かり合えないと思う。戦場で生死をかけた男たちだからこそ分かり合える道。まあ、本書は武士道研究のある側面をとらえている事は確かなようであります。その意味で私は評価いたします。
興味をそそるタイトルだったので、ずっと気になっていた本である。 この本は、江戸時代から伝わる武士道を紹介しつつ、その背景には男色というものが存在していたことを歴史的出来事を交えつつ説明している。 義兄弟の契りをかわすこと、明治時代の開放的な男色、歴史の教科書にも書かれていない性文化を教えてくれるおもしろい本である。 ただ、事象の紹介だけに関わらず、もっと踏み込んだ話が欲しかった。
近世日本では、同性愛は男同士の「契り」だった。これは西洋の同性愛にはない文化らしい。 「契り」は戦時は武士の結束を強めるための秩序になるが、平和時にはそれが逆に秩序を乱す異分子になってしまったという指摘は面白い。 この本は当時の文献を丹念に追いながら、というか、専門家じゃないと絶対に読まない文献を辿りながら、当時の「契り」とはなんだったのか!?ということを読者に示してくれる。 一見退屈に見えるこの作業を経なければならないほど、「契り」としての男色は遠い過去のものになってしまったのだなあと思わずにはいられない。 男同士の義理が愛情に変わる、そんな風土があったからこそ昨今のボーイズラブの隆盛もあるのかもしれない。
日本における男色の紹介。昭和初期まで、男色の風俗が存在していたことなど知ることができる。教科書や、学校の性教育では決して教わることのない事柄。しかし、男色という風俗の社会にもたらした影響、死生観や文化への昇華の反映の度合い等は考察されておらず、日本文化史の一部を担うものとしては不十分である。