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インド亜大陸に侵入したアーリア人の宗教であるバラモン教が、ウパニシャッド哲学や仏教、ジャイナ教などの反バラモン教思想の隆盛を経て、土着の宗教要素を吸収して創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、破壊神シヴァを奉ずるヒンドゥー教に変容する様がわかりやすくまとめられている。ヒンドゥー教には出家して最高神と同一化する脱俗的側面と、カースト制の枠の中でダルマ(秩序・法)、カーマ(性愛)、アルタ(実利)を追求する在家的側面があるが、それらについても適切な解説がなされている。ヤージュニャヴァルキアなどのバラモン教時代の人物やヒンドゥー教最大の哲学者シャンカラ、そしてラーマ・クリシュナ、マハトマ・ガンディー、サティア・サイババなどの思想的巨人が多数紹介されている。巻末特集の「インド神話の神々」も丁寧に整理されていて有益。