とても良い / 口コミ件数 : 9件
価格 : 620 円
教科書にありがちな旧仮名に加え、今の仮名使いでルビがふられているのでぜんぜん古典の知識がないような自分でも正確に歌を覚えることが出来る仕組みになっています。選ばれた一つ一つの秀歌に対する、短いながらも丁寧な解説は、最近の学術的な研究成果も反映しているそうで、併記された参考歌とも合わせて楽しく読むことができました。
共感できる歌を見つけるたびに、千三百年以上の時空を越えて、万葉人の喜び悲しみが伝わってくるようです。もっと読みたいと思わせてくれた点を含めて、値段的にも入門書に最適の1冊でした。
『万葉集』の名歌140首を選んで解説しているこの本は「ビギナーズクラッシックス」の名の通り、『万葉集』入門書としてとても優れている本だと思います。歌と解説にはすべてルビが振ってあるので、声に出して読むとき、間違えずに読むことができます。また現代語訳は、くせがなく原文に添ったありわかりやすい訳となっています。コラムの欄は読み応えのある文章で、さまざまな事柄を解説してくれます。また要所要所の写真、イラストは当時の暮らしや社会背景などを視覚で理解するのに役立ちます。この本で『万葉集』に親しみ、さらには4500首全歌通読に挑戦するのもいいかもしれません。私はいつもバッグに入れておいてちょっとした空き時間に1首づつ読んでいます。
現代語訳と解説が非常に充実しています。収録数は140首と少ないのですが、有名な歌は ほとんど網羅しているようです。専門家でもない限りこの程度で十分でしょう。 いろいろ好きな歌も多いのですが、私が三首選ぶとすれば、 川の上(へ)の つらつら椿 つらつらに 見れども飽かず 巨勢(こせ)の春野は 素朴で響きが、とても心地良く感じます。 君が行く 道の長手を 繰り畳ね 焼き滅ぼさむ 天の火もがも 貴方が去っていく長い道をたぐり寄せたたんで、焼き尽くす天の火が欲しいという意味だ そうです。恐ろしいまでの迫力です。これほどの激しい恋の歌が他にあるのでしょうか。 防人に 行くは誰(た)が背と 問う人を 見るが羨(とも)しさ 物思ひもせず 防人にいく行くのはどなたの主人、とのんきに聞いている人が羨ましい。という意味 とのこと。夫を前線に送る妻の悲しみが良く出ていると思います。 蛇の足 巻頭歌では雄略天皇が女性に名前を聞いていますが、女性が名前を教えるのは結婚の承諾 だそうです。日本人にとって名前というものがいかに重要かよく分かります。 私は「千と千尋の物語」で千尋が湯ばーばに名前を千に変えられ支配されてしまったこと 「デスノート」では、本当の名前をノートに書き込むことで本人を操ることができること 竹島が実効支配されてものんきに構えている日本人も、日本海の名称を東海にしようという 韓国の運動に激しくコウギしていること等を思いだしました。 やはり日本人のルーツは万葉集にあるんですね。
文庫は、安価で持ち運びが楽で、通勤や旅行の時に読めるのでうれしい。 万葉集は、5回や10回読んだだけで、内容が分かるほど、平易ではない。 そのため、100回、200回読むためにも、文庫本がよい。 角川のソフィア文庫は、日本の宝だと思う。
万葉集の句の解説が丁寧になされています。原文、口語訳、解説、語句説明などが載っています。万葉人の感性がよくわかるようになっています。日本人の心の原点に立ち返れるようになります。古代の日本人が、どんなことを想い暮らしていたのかが伝わります。その想いは、現代でもとても共感でき、昔から、同じ様な想いで、人は暮らしてきたのだなあと感慨深いものがあります。とても分かり易い本になっているので、日本の古典に親しむのには、とても良い本だと思います。私は一日程度でスラスラ読みました。日本人に生れたことを誇りに思えるような本です。忘れていた感性を取り戻させてくれる本です。お勧めします。