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遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 9


価格 : 500 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:9 1 2 次ページ
1.  とても良い ミチケルさん 書き込み日: 2005年09月30日

伝説

 伝説は日本のどこにもあったはずである。何故、遠野が選ばれたのか。 岩手の奥の方は、今でも、違う時代を封入している感がある。明治であれば、江戸時代以前の名残があったであろう。それだけに、伝説が真実味を持って迫って来たことは想像に難くない。 当時の人の天衣無縫な発想を、柳田國男の簡潔にして鮮やかな筆致が伝えてくれる。 私は岩手の出身であるが、ひいき目ではないと思う。   拾遺の中に、三光楼という遊郭に通った男の屋号が三光楼になった、という話がある。普通では考えられないことである。しかし、遠野市出身のあでやかなる女性、三光楼さんは私の憧れの人であった。遠野にも、この珍しい苗字の家は2、3軒しかないということであったが、実在するのである。三光楼さんが言った。「六角牛山に3回雪が降ると遠野の町にも雪が降る」と。通し番号299話までのこの本の、第300話として書き込まれている。     



2.  とても良い 心優しき友よりさん 書き込み日: 2005年09月07日

「平地人を戦慄せしめよ」

 柳田国男が35歳のとき(明治43年、1910年)に発表した衝撃作。もっとも、発表当時は、あまりに内容が異色だったため、世の中からほとんど無視されたらしい。
 すなわち、内容は、平地に住む人(平地人)のことではなく、山に住む人(山神山人)のことに終始する。しかし、柳田氏は、これを「目前の出来事」だ、という。そして、「現在の事実」なのだから、それだけで立派な存在理由がある、と。
 さらに、「目前の出来事」「現在の事実」にもかかわらず、人の耳に経ることは多くなく、人の口と筆とを倩う(やとう)ことがはなはだわずかだ。「目前の出来事」「現在の事実」を無視しようとするそれらの人々は、「外国に在る人々(献辞)」のようだ。そして、願わくは、それら「外国に在る人々」「平地人」を戦慄せしめよ、と(序文)。
 本書は、遠野物語の他、昭和10年(1935年)に増補版本がだされたおりに追加された「遠野物語拾遺」を、あわせ収録する。



3.  とても良い 関英夫さん 書き込み日: 2007年02月08日

素朴で興味深い

 遠野物語と遠野物語拾遺を合わせて299話の短編集、一話平均約400字。
 遠野物語は、民間信仰、栄枯盛衰、山中での出来事、妖怪、動物、行事、昔話など素朴な話が集められている。みな懐かしい感じがし、お伽やグリム童話といった説話のような説教じみた堅苦しさはない。話からは間接的に当時の人々の考え方や習俗、道徳観が伝わってくる。古今の文化の変化を考えると興味深い。民俗学の重要な史料となっている事も頷ける。
 拾遺は題名のごとく残りの雑多なものという感じである。たとえば、当時(明治から昭和初期)の流説も混じっているようである。今で言う「口裂け女」「ターボじじい・ジャンピングばばあ」「こっくりさん」のようなもの。これはこれで当時の風俗を垣間見たようで面白い。あるいは、「先祖伝来の、開けると目がつぶれる箱、なるものを今の代の主人がどうしても見たくて開けたら、布が入っていただけだった。」という話では、近代化に伴い、未知に対する畏怖の消失が現れている様で興味深い。
 



4.  とても良い 黙羊さん 書き込み日: 2005年08月10日

戦前で最も美しい日本語

三島由紀夫も絶賛した、まさしく一部のすきもない旧仮名遣いの名文である。(文語体聖書もなかなか良いが)
特に「寒戸の婆」の描写は、鬼気迫るものがあり、「霊」というものが身近であった時代がしのばれる。「性」にまつわる民話が一つもないことが惜しまれるが、柳田の何が書かせなかったのであろうか。「南方熊楠」とは対照的な戦前の巨人である。



5.  とても良い daepodongさん 書き込み日: 2005年10月16日

吉本隆明に霊感を与えた名著

 あの「共同幻想論」のヒントとなった名著である。
 内容は、遠野出身の人物からの聞き書きである。著者による直接取材でないところに民俗学の開拓者としての柳田の限界があるとは言えるが、方法論に対する批判は批判として、ここに収録された伝承群は遠野という「陸の孤島」に封入された特異なものとしての資料的価値以外にも、文学としての独立した価値を十分持っている。
 吉本のように、ここから何を引き出せるかを考えるのもよし、古きよき日本の民俗に思いを馳せるのもあり、いろいろな読み方があるだろう。



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