 |
シナリオの「尤もらしさ」はどのように評価されるのか |
新しい商品を作っても売れないのは何故だろうか。それは、その商品が顧客に使われている状況を明確に想定できていないから、というのが本書の趣旨であろう。状況はシナリオという形で表現されるのであるが、それを作り出す手法のが「メタファーの利用」、「名詞表現から動詞での表現」、「客観的情報+主観的情報の活用」であり、これらを使って、商品の想定される利用状況を関連的にあるいは飛躍的に広げていくのである。発想法に関しては多数の著作が既にあるが、その結果をシナリオという形で表すということを明確に主張したのは本書が初めてではないだろうか。 面白い著作であるが、一つだけ疑問なのはシナリオ自体の評価はどのようにされるのであろうかということである。シナリオが「尤もらし」ものとして、人々に受け入れられるのは要素とは何であろうか。社会的な変化との整合性、技術変化の動向、シナリオ自体のおもしろさなどが考えられるが、この点をもう少し深く掘り下げて欲しかった。 |
 |