良い / 口コミ件数 : 15件
価格 : 777 円
裁判を知って勢いで書いているように見えるレビューもありますが、本当にこの本を全部読んでるのかなあ、と思ってしまいます。 沖縄と本土との関係は、今でこそ有名な芸能人たちが普通に活躍していて単なる南の県といった感じですが、歴史や戦争中の扱いを考えても、どう捉えて良いのか分からない複雑なものです。簡単に答えが出るはずもない。大江の煮え切らない文体は、その分からなさを受け止めたものだと思うし、単なるジャーナリストではない作家の作品としてそれは成功していると思う。 今の若い作家でこういった本を書ける人は少ないでしょうね。
戦争という愚かな行為がいかに人の心を蝕むかというような、 彼の言動そして本書はわたくしたち戦争というものを知らない世代へ 「語り部」となってかたりつがなくてはならない。使命があると思う。 大江氏は残酷な行為のみではなく周辺からひもといてゆく。 それは、大切だとおもう。わたくしたちに今戦争とはと、この書物が あらたに投げかけているようで大変心が苦しくなる。 日本から米国の兵士がすべてなくなる日を願うとともに、わたくしもその下の 世代に語り継いでいきたいとおもいます。戦争をしてはいけないと。 プロパガンダ云々より、年上の体験者の人たちは何かを若者達になげかけたのか 疑問です。大江文学のなかにあり特殊な一冊ではありますが。 沖縄の戦争の時や、ベトナムの事、少しは若者が知りえることの出来る一冊です。 体験者がいなくいなりつつある今、自ら愚といわれようとも記したことは よいとおもいます。 ぜひ、いまからでもお薦めしたいです。
もうかなり以前、大学生のころにこの本に出会った。 当時は全共闘の時代で反戦運動、安保、成田闘争と激烈な時代であった。 本書の内容については軍による住民自決の強要の部分のみがクローズ・アップされているような感じがするが、本書の内容はそのことのみではない。 蛇足ながら、軍による住民自決強要についてはチビチリガマなどの自決跡などが示すとおり事実であると考えられる。 それよりも 問題は沖縄が正に日本国に従属するべきか否か、これこそが大きな本書のテーマなのだ。 沖縄返還反対闘争を記憶している世代も少なくなってきているが、そんな今日において改めて読み返すべき本だろう。
著者が頭を打ちつけ血を流した「壁」に、自分は直面してきたか。その「乗り越え難さ」を、自らの課題として引き受けることができるか。本書は、そのような試金石として読み継がれるべき著作だと思います。
控訴審も大江の勝ち。戦争責任を認めない哀れな連中はいよいよ追い詰められる。