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沖縄ノート (岩波新書)

沖縄ノート (岩波新書)

良い / 口コミ件数 : 20


価格 : 798 円





クチコミReview一覧
評価の高い順 評価の低い順 書き込み日の新しい順
口コミ件数:20 1 2 3 4 次ページ
1.  とても良い chibigameさん 書き込み日: 2008年04月01日

勝訴してよかったと思う

 戦争という愚かな行為がいかに人の心を蝕むかというような、
彼の言動そして本書はわたくしたち戦争というものを知らない世代へ
「語り部」となってかたりつがなくてはならない。使命があると思う。
大江氏は残酷な行為のみではなく周辺からひもといてゆく。
 それは、大切だとおもう。わたくしたちに今戦争とはと、この書物が
あらたに投げかけているようで大変心が苦しくなる。
日本から米国の兵士がすべてなくなる日を願うとともに、わたくしもその下の
世代に語り継いでいきたいとおもいます。戦争をしてはいけないと。
プロパガンダ云々より、年上の体験者の人たちは何かを若者達になげかけたのか
疑問です。大江文学のなかにあり特殊な一冊ではありますが。
 沖縄の戦争の時や、ベトナムの事、少しは若者が知りえることの出来る一冊です。
体験者がいなくいなりつつある今、自ら愚といわれようとも記したことは
よいとおもいます。

 ぜひ、いまからでもお薦めしたいです。





2.  とても良い 重metalさん 書き込み日: 2008年10月10日

本当に読んでるのかな

裁判を知って勢いで書いているように見えるレビューもありますが、本当にこの本を全部読んでるのかなあ、と思ってしまいます。

沖縄と本土との関係は、今でこそ有名な芸能人たちが普通に活躍していて単なる南の県といった感じですが、歴史や戦争中の扱いを考えても、どう捉えて良いのか分からない複雑なものです。簡単に答えが出るはずもない。大江の煮え切らない文体は、その分からなさを受け止めたものだと思うし、単なるジャーナリストではない作家の作品としてそれは成功していると思う。
今の若い作家でこういった本を書ける人は少ないでしょうね。



3.  とても良い lim h→0さん 書き込み日: 2007年11月10日

沖縄は本土に従属せず!

もうかなり以前、大学生のころにこの本に出会った。
当時は全共闘の時代で反戦運動、安保、成田闘争と激烈な時代であった。
本書の内容については軍による住民自決の強要の部分のみがクローズ・アップされているような感じがするが、本書の内容はそのことのみではない。

蛇足ながら、軍による住民自決強要についてはチビチリガマなどの自決跡などが示すとおり事実であると考えられる。

それよりも

問題は沖縄が正に日本国に従属するべきか否か、これこそが大きな本書のテーマなのだ。
沖縄返還反対闘争を記憶している世代も少なくなってきているが、そんな今日において改めて読み返すべき本だろう。



4.  とても良い 熊太郎さん 書き込み日: 2006年11月11日

想像力によって

著者が頭を打ちつけ血を流した「壁」に、自分は直面してきたか。その「乗り越え難さ」を、自らの課題として引き受けることができるか。本書は、そのような試金石として読み継がれるべき著作だと思います。



5.  とても良い 熊にゃんさん 書き込み日: 2008年11月03日

感慨深い

2審判決記念カキコ。
およそ10年前、高校生の頃に読んだ本で詳細は忘れていたが
裁判記録を読んでまざまざと思い出してきた。

戦後何十年もたって、関係者や証人が死に掛けたところを
見計らってこの裁判が起こされたという所に、
奇しくも大江が「沖縄ノート」で38年前に書いた予言が現実化して
いるような気がして、不気味でありつつも面白い気が、しなくもない。

>かれは沖縄に,それも渡嘉敷島に乗りこんで,一九四五年の事実を,かれの記憶の意図的改変そのままに逆転することを夢想する。その難関を突破してはじめて,かれの永年の企ては莞結するのである。かれにむかって,いやあれはおまえの主張するような生やさしいものではなかった。それは具体的に追いつめられた親が生木を折りとって自分の幼児を殴り殺すことであったのだ。おまえたち本土からの武装した守傭隊は血を流すかわりに容易に投降し,そして戦争責任の追及の手が二十七度線からさかのぼって届いてはゆかぬ場所へと帰って行き,善良な市民となったのだ,という声は,すでに沖縄でもおこり得ないのではないかとかれが夢想する。しかもそこまで幻想が進むとき,かれは二十五年ぶりの屠殺者と生き残りの犠牲者の再会に,廿い涙につつまれた和解すらありうるのではないかと,渡嘉敷島で実際におこったことを具体的に記憶する者にとっては,およそ正視に耐えぬ歪んだ幻想をまでもいだきえたであろう。このようなエゴサントリクな希求につらぬかれた幻想にはとめどがない。おりがきたら,かれはそのような時を待ちうけ,そしていまこそ,そのおりがきたとみなしたのだ。(本文より)



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