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新訂 孫子 (岩波文庫)

新訂 孫子 (岩波文庫)

とても良い / 口コミ件数 : 35


価格 : 588 円





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1.  とても良い 趙子竜さん 書き込み日: 2004年04月17日

多分、必須教養

「孫子」本はたくさんある。ハウツー本からマンガ、そして原典訳まで。
この本は原典訳、そして「史記」に見える孫子たる人物の逸話にも
触れている(二人とも)。

自分が思うに、ハウツー本は所詮、著者の主張であって、孫子の
主張ではない。孫子の主張は原典の中にしかない。
そして、それに自ら触れることで、自分なりの「孫子との対話」が
完成する。

読めない外国語では日本語訳をあたるしかないが(ここにだって訳者の
主張が混じる可能性はあるのだ)、孫子は高校漢文知識で読めるのである。
訳もついてる。
忙しくたってこの本を携帯し、休憩がてら時間をとるくらいは
できるはずだ。
ということで、社会人必須教養図書の一冊として推薦します。



2.  とても良い ゐさん 書き込み日: 2003年02月08日

世間のイメージほど薄っぺらな内容ではない

最近ビジネスの世界で孫子がブームである。解説書や、ビジネスと結びつけた本も多い。しかしなんといっても孫子自身の書いた本をよんでほしい。難しいのでは・・・と思う人がよんだら、きっと拍子抜けするくらい簡単な本だから。薄いし。

2000年前ととても思えないほど洞察に満ちたこの本は、圧倒的なリアリズムに裏打ちされている。たとえば孫子は兵を勇猛果敢、兵はかくあるべし、などとは書かない。彼は兵とは都合が悪ければ、目を離せばすぐに逃げ出すものだ、と言う。彼は戦争など下の下であって、国と国の最後の手段としてしか用いてはいけないという。彼は戦争に至らないためのありとあらゆる手段を尽くせ、という。

クラウゼビッツ(戦争論の著者)と大きく違い、彼は国全体の経済のなかで戦争を捕らえていた。戦争が国の経済に与える影響を良く知っていた。また、情報の重要性も知っていた。

できれば中高生に読んで欲しい。僕がそうだったように、人生が変わると思う。孫子は戦争に勝つための方法を書いたような薄っぺらな本ではない。大学生以上でも遅くはない、読んで欲しい。きっと何度も震えが来るはずだ。



3.  とても良い daepodongさん 書き込み日: 2005年10月09日

意外にも現代性ある一冊

 中学生時代から何度か読んでいる。
 内容は、この時代によくぞ書けたと思うくらいリアリズムに徹した著作である。他にも「呉子」「六韜」「黄石公三略」その他の兵家の著作の中で、唯一偽書でなくて残っているのが本書であるし、また内容的にも当時から最も評価されていた著作なので、それだけのことはある。
 本書で特に強調されていることは、「兵は不祥の器なり」(老子)に繋がるいたずらな武力行使を戒める姿勢である。何せ今も昔も戦争にはカネがかかるのだ。また、政治的な解決を先行させずに武力で解決しようとすることが、紛争の早期解決には繋がらないとの洞察もあったのかもしれない。むしろ、武力に頼る姿勢は現代の方が顕著かもしれない。もう一度この思想を見直して欲しいものである。
 また、間諜の重要性を異様なほど強調していることも本書の特徴だ。さすがに現代では「死間」は使えないだろうが、何よりも情報収集に力を入れることが、無駄な犠牲を減らすことに役立つという観点から、スパイ(というか、インテリジェンス)を推奨しているのだ。これは戦争に限らず、すべてのプロジェクトに応用できる考え方だ。
 本書では、戦争のもうひとつの重要な要素である兵站は重視されていない。三国志の時代に諸葛孔明があれほど補給に苦しんだことを考えればこれは意外だ。本書が書かれた時代には、短期決戦しかなかったのだろうか。



4.  とても良い 軍師っぽい人さん 書き込み日: 2005年09月17日

全ての人が読むべき書

「彼を知り己を知らば百戦して殆うからず」
孫子兵法の有名な、最も言いたいことだと多くの人が思っていることでしょう。
それが大きな間違いだったことが、孫子兵法を実際に読むことで理解できると思います。
非常に良い本ですが、勘違いしないでほしい本でもあります。

孫子は「教科書」でも「参考書」でもないのです。

「背水の陣」で有名な韓信をはじめ、名将といして名高い白起も、
「戦は兵法書の暗記で勝てるものではない」と言っています。

戦争・経営・人生の最高のレクチャー本と断言していいですが、
鵜呑みにすることだけはないようにしてください。
「自分で応用できる人の中に孫子はその本質がある」

そんな書物です。



5.  とても良い くにたち蟄居日記さん 書き込み日: 2005年04月17日

 失ったもの

 高校時代に中国古典にかぶれて本書を読んだが 流石に 青春時代の幻想と妄想に満ちていた小生にとっては むしろ読んでいて腹が立つ本であったと記憶している。青春時代は 理想に燃える熱血少年だったということかと20年以上経った今では 当時の自分が懐かしい。

 ところで それから20年経ち 社会に出て 色々すれた後の最近に本書を読み返した。

 全く腹が立たない。

 実社会を経験したあとに本書を読むと はたと膝を打つばかりである。勿論小生は戦争が職業ではないし そもそも戦場に行ったこともないわけであるがそれでも読んでいて感に堪えないのが本書である。
 つまり 戦争や戦場は現実社会の一局面であり 一方 我々の実社会も戦場の一面は常にあるわけであり 従い 読んで得られる所が多いわけである。ビジネス書で孫子の特集などが組まれているわけだが なるほど こんなに面白いのであれば 当然である。

 それにしても 本書を読んで腹が立った時代があった。年を取るということは 陳腐ながら 何かを失うことでもある。



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