とても良い / 口コミ件数 : 29件
ミーハーなきっかけで、興味を持った。 宮崎吾朗氏が、ジブリでアニメ化すると聞いて、立ち読みしていたところ、面白くて購入してしまった。 ハウルとは、異なり、魔法がおしゃれではない世界。 生きるための術として、呪文や修行がなされていく。 魔法使いは、この物語の中では立派な職業、生き方とされている。 1巻は、賢者ゲドの少年期。 影の(闇)との闘い。 ゲドほど修行を積んだ者でさえ、命を懸けて長年にわたって戦った語られることの無かったとされるストーリー。 影との闘いは、人間の心の光と闇の闘い示唆していて、興味深く、面白かった。 そして・・・2巻も購入して読むことにしよう。
小学生の時に読んで非常な衝撃を受けた本. ジブリによるアニメーション映画化で注目を受け,手軽な値段で全巻入手可能になった. ファンタジーとして迫力を持ち始めるのは二巻以降.映画化されるという理由だけで三巻『だけ』を読むのもおすすめしない.四巻は既存の価値観に支配されて読むとつまらない. が,私は一巻が一番好きである.ゲドが『影との戦い』の果てに出会った存在が今でも忘れられず,脳裏に焼きついている.
小学校の図書館にも、中学校の図書館にも、はては市民図書館にも。 いつもこの本は、並んでいた。手に取らなかった理由は、ハードカバーの表紙が、なんだか好みじゃなかったから。題名だけ、記憶していて、内容はまったく知らない本の、仲間だった。 今回手にとってみたのは、言わずとしれた、映画化が理由です。 映画の原作は、二巻が相当しそうですが、この本は、かならず最初から読んでください。 この、ゲドと影の戦いなくして、ゲド戦記はありえません。 だれの心にもひそむ闇を、ファンタジーの形式でありながら、とてもわかりやすく、魅力的にとりだして。ひとが、あざむけないのはなにものか、この本ほどはっきりとしめしてくれた本を、わたしは知りません。 どうして子供のころ、この本を、読んでおかなかったのか。 そんな後悔が、わたしと同じように、あなたにも訪れるでしょう。 子供用のお話では、ありません。大人にならないと、真に理解できない部分もあるでしょう。ただ、子供のころ、子供の目でも読んでおきたかったと、思わせるのです。
ハリー・ポッター、ナルニアも良いけれど、大人はやっぱりゲド戦記です。 指輪物語では、りりしいヒロインが少なくて物足りなかったけれど、 ゲドと対等なほど活躍するテナー、謎の少女テルー、アイリアンなどヒロインの方が多いくらいです。 ナルニアの映画での、女の子達の弱々しさにがっかりした方に、ぜひ全シリーズを読んでほしいと思います。
スタジオジブリの宮崎吾朗監督によりアニメ化されるのを機会に原作を手に取りました。どのように映画化されたのかが気になりますが、今回のアニメ化や、『指輪物語』・『ナルニア国物語』等のように映画化を契機に古典とも呼べる良質のファンタジーが再び世に出るのはとても喜ばしいことです。 『ゲド戦記』も上記に挙げた作品と並んで非常に質の高い作品です。独自な世界観の作り込み具合でいえば言語学者のJ・R・R・トールキンの作品である『指輪物語』が群を抜いています。トールキンとオックスフォード大学で交流のあったC.S.ルイスの作品・『ナルニア国物語』は現実世界と物語世界との境界が曖昧で、そこが読者に夢を与える設定です。ただし、キリスト教的な価値観が色濃く出ている点で読者の好みが割と明確に分かれるきらいはあります。それらの2作品と比較して、ル=グウィンの『ゲド戦記』はファンタジー世界に現実世界の問題を投影して描いているとの印象を受けました。大人が読んで最も楽しめる作品かもしれません。もし、子供に読ませる場合、『ナルニア国物語』→『指輪物語』→『ゲド戦記』がよいと思います。『ゲド戦記』は特に第4巻以降でメッセージが難しくなるためです。 『ゲド戦記』は各巻ごとに明確なメッセージがあります。第1巻に当たる本書でのそれは、「人は力を持つゆえに傲慢になり、傲慢ゆえに失敗を犯し、失敗に対する責任を負うゆえに謙虚さと勇気を学ぶ」だと私は受け取りました。主人公・ゲドがアースシーというファンタジー世界に生きる姿を通して、読者は人間の行き方について学ぶことになります。無論、物語の展開は読者を飽きさせませんし、世界観の作り込み具合も『指輪物語』には劣るものの、読者を満足させる奥行きの深さは十分にありますから、物語を愉しむだけでも十分に満足することができます。非常にお勧めです。